2019年度 活動レポート 第64号:熊本大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第064号

バイオマス有効利用及び機能材料に関する
「ASEAN-中南米-韓国-日本」の異文化・集学的交流

熊本大学からの報告

2019年7月7日(日)~7月13日(土)の期間、フィリピンのデラサール大学、フィリピン大学、アテネオデマニラ大学、タイ王国のチュラロンコン大学、トンブリー工科大学、タマサート大学、ブラジルのカンピーナス大学、メキシコのヌエボ・レオン自治大学、アルゼンチンのナシオナル・デル・スール大学、コロンビアのアンティオキア大学、韓国のソウル大学、マレーシアのペトロナス工科大学、ベトナムのホーチミン工科大学、インドネシアのスラバヤ工科大学から合計15名をお迎えして、本プログラムを実施しました。

本プログラムでは、熊本大学内の施設見学や研究室訪問、教員による先端科学講義を行った他、シンポジウムでの研究発表を実施しました。さらに、学外活動として、県内の民間企業や工場、公的研究機関への訪問、日本および熊本の歴史、自然、文化を学ぶ体験などを実施しました。以下に熊本大学・グローバル教育カレッジ並びに熊本大学大学院自然科学教育部材料・応用化学科における国際交流活動の様子をご紹介します。

シンポジウムにて招へい者の集合写真

熊本大学内の活動

熊本大学の紹介や研究室見学、熊本大学の歴史や魅力を紹介したプレゼンテーションや、講師による興味深い講義に対して、真剣なまなざしで聴講している様子でした。さらに、研究室見学では、装置や設備の写真を撮ったり、説明を聞いて時折メモを取ったりと、非常に有意義な時間を過ごしているようでした。

本プログラムの中で開催されたシンポジウム“2019 e-Asia International Symposium on Biomass Utilization and Functional Materials”では、各参加者の研究について口頭発表をしていただきました。質疑応答を通して、研究分野に関するディスカッションを行った他、木田研究室に在籍している学生、共同研究先の企業の方によるポスター発表を通して、様々な研究分野に関しても興味深く聴講している様子でした。さらに先端科学講義として、熊本大学の大山先生及びマレーシアのトレンガヌ大学のSu Shiung LAM教授に、バイオマス有効利用に関する先端研究について講義を行っていただきました。

プログラム開講式の様子
物質生命化学科・木田研究室の見学の様子

学外研修

熊本県内の公的研究機関の見学を行いました。熊本県産業技術センターを訪問し、最先端の技術や分析機器の説明をしていただきながら見学を行った他、熊本地域で進められている、JSTの地域イノベーションプログラムについても説明を受けました。

熊本県内の製造メーカー1社、化学メーカー1社、飲料メーカー1社、電力メーカー1社を訪問しました。飲料の製造ライン、工場レベルでの大型の蒸留装置を見たりすることで、日本企業の最先端技術について多くのことを学んでいただけたようです。

また、九州電力八丁原原子力発電所の見学をし、再生可能な地熱エネルギーについて学んで、バイオマス・エネルギーと比較しました。

本田技研熊本工場の見学の様子

日本の歴史・自然・文化に触れる

阿蘇郡小国町にある鍋ケ滝に出向きました。2016年4月に起こった熊本地震からの復興途中である熊本市や阿蘇の現状を見てもらうことにより、熊本の魅力や復興から立ち上がる熊本の人々の強い意志、我慢強さをアピールできたと強く感じています。

さらに、熊本県阿蘇市の阿蘇山火口や白川水源に出向き、日本特有の宗教観や文化、豊かな自然などを実際に経験してもらうための視察も行いました。連日で長距離の移動をしたため、ハードなスケジュールだったにも関わらず、参加者同士の会話と笑顔が絶えず、存分に楽しみながら日本の歴史や自然、文化を学んでいる様子でした。同行した日本人学生も、英語および日本の文化を再度学ぶ機会となり、非常に良い体験となったと思います。

日本の文化体験の様子

最後に、本プログラムを実施するにあたり、ご協力いただきました本学の教員、事務職員の皆様ならびにプログラム成功に最も貢献していただいた本学の学生に感謝いたします。また、多大なご支援をいただきましたさくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。