2019年度活動レポート(一般公募コース)第059号
さくらサイエンスプログラム活動報告書
国家公務員共済組合連合会名城病院
部長 林 和彦さんからの報告
令和元年9月2日から9月7日の期間において、さくらサイエンスプログラムの支援により、タイ・コンケーン・シリナガリン病院とベトナム・フエ医科薬科大学から2名の医師と2名の看護師が来日し研修を行いました。日本の高度低侵襲医療を体験するプログラムをテーマに国家公務員共済組合連合会名城病院において学術交流が実施されました。名古屋とは直行便がない地域からの招へいであり、フエ→ハノイとコンケーン→バンコクとそれぞれ乗り継いだ長旅でしたが、招へい者たちの体調管理は万全であり、無事に来日できました。
初日
深夜便の疲れも見せず、早速後藤秀実院長との面談を行い、アジア諸国の医療状況について議論しました。長年にわたりベトナムとの医療交流が評価され、平成30年度外務大臣表彰をされた後藤秀実院長はアジアの医療に精通しており、招へい者とは白熱した議論を展開しました。昼食後には、和田一枝看護部長より、看護師の業務や教育システムについての説明があり、母国との看護体系との違いについて多くの質問がありました。
2日目
病棟、手術室、ICU、CCU、透析センターなどの院内の見学をしました。その後内視鏡センターでEUSの見学をいたしました。午後は医療安全と低侵襲治療の講義を受けました。同様に実施している内容ではありますが、質の高さや手順などが異なっており、その違いに関して興味をもって技術や知識を習得していました。
3日目
病棟にて日常業務の見学と内視鏡センターでダブルバルーン内視鏡見学を行いました。
4日目
科学交流を目的に名古屋市科学館を訪問しました。堀内智子学芸員の解説による館内展示の見学を行いました。名古屋市科学館で最も有名な展示であるプラネタリウムは残念ながら、メンテナンスのため休止しており見学することはできませんでした。しかしながら、昼食には名古屋名物のひつまぶしを堪能することができました
5日目
内視鏡センターにて内視鏡による低侵襲な診断と治療法の実技の見学をおこないました。低侵襲治療の代名詞であるESDの最新の技術と知見を興味深く見学されていました。
午後には城浩介副院長から修了書が授与され、今回の研修の講評と反省会を開催しました。
最終日は中部国際空港より帰国しました。非常に有意義な研修であり,このような貴重な機会を与えていただき、多大なご支援をいただきました科学技術振興機構さくらサイエンスプログラムに厚く御礼を申し上げます。