2019年度 活動レポート 第26号:広島大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第026号

スマートインフラ整備・新エネルギー・環境持続性を学ぶ短期研修プログラム

広島大学からの報告

さくらサイエンスプログラムの支援を受けて、「スマートインフラ整備・新エネルギー・環境持続性を学ぶ短期研修プログラム」(2019年6月24日〜6月30日)を実施し、インド4大学(インド工科大学デリー校、インド工科大学ムンバイ校、ビルラ科学技術大学ピラニ校、インド科学技術大学シブプール校)から、学生15名を受け入れました。広島大学は、本プログラムの実施を通して、日本とインドの双方で将来の科学技術研究を担う学生の相互理解と協力関係を構築すること、本学の教育研究を知ってもらうことで大学院進学の呼び水とすること、将来の本学とインド4大学との連携教育、共同研究に繋げる基盤の構築を目指しています。

研究室訪問(環境スマート材料研究拠点)

学生は、本学の強みとして研究力強化を図っている研究拠点を中心に、環境共生スマート材料研究拠点や、生体システム、ロボティクスなどの10の研究室を訪問し、特別講義やラボ見学を行いました。学生たちの関心は非常に高く、積極的に質問をしたり、自分の意見を述べたりしていました。

講義風景(応用化学)

本プログラムでは、日本のインフラ技術や先端技術の実装を学ぶため、4件の企業訪問を行いました。NEXCO西日本では、日本の高速道路の管理や技術開発について、高速道路の安全管理について、実務者の方から直接説明を受けました。マツダミュージアムでは、実際の製造過程の視察や技術開発に関する説明を受けました。産業技術総合研究所中国センターでは、最先端の研究や技術シーズを地域企業と事業化につなげる活動について、実際に製品化された実物を見ながら研究者から説明を受けました。中国電力総合研究センターでは、広島大学と共同で行っている技術開発について講義を受けました。これらの訪問を通して、日本の産学の連携がどのように行われているのかについても知見を深めることができました。

中国電力総合研究所:電気自動車の充電操作を体験

広島ピーススタディーでは、平和記念資料館と原爆ドームを訪問し、地元住民のボランティアガイドによる解説を通して原爆の悲惨さや平和の大切さについて考える機会を持ちました。さらに、広島文化体験として、広島の世界遺産である厳島神社を訪問し、学生たちは、水上の鳥居、仲見世、鹿など宮島の世界観を満喫していました。また、これらの研修では、広島大学の学生が案内役として活躍してくれました。

原爆ドームにて:ボランティアガイドの方々と共に

研修最終日の成果報告会では、学生たちは、本プログラムで最も印象に残った研究や訪問先についてまとめ、今後、自身の研究活動にどのように活かしていくかについて発表してくれました。

本研修は、2018年にもさくらサイエンスプログラムの支援を受けて同様のプログラムを実施しました。その時の参加者の一人が、広島大学のインターンシッププログラムに参加し、更なる研究交流に発展しています。今回の参加者からも、広島大学でのインターンシップや大学院進学に関する問い合わせが多数あり、更なる交流に向けた呼び水プログラムとしての役割を果たすことが期待されます。

閉校式にて