2019年度 活動レポート 第23号:北陸先端科学技術大学院大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第023号

先端材料およびデバイスに関する共同研究プログラム

北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科からの報告

北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科では、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、2019年7月22日から7月30日までの間、台湾科技大学(2名)、雲林科技大学(3名)、成功大学(3名)の合計8名の学生と1名の教員を招へいし、研究交流を行いました。3年間のプロジェクトの最終年です。

上記3大学とは、2016年10月に、本学との間に学術交流協定を締結しており、また、2017年1月には本学にて、同12月には成功大学にて、さらに2018年1月には台湾科技大学にて、4大学合同での材料科学分野に関する国際ワークショップを開催するなど交流を深めてきました。

今回の台湾の3大学との交流は、以下の目的で実施しました。

  1. 本学と台湾3大学との材料科学・デバイス分野での共同研究の推進
  2. 材料科学・デバイス分野の共同研究を通じた学生間の国際的なネットワーク構築
  3. 招へい学生の日本文化等への理解

招へい学生は、本プログラムへの参加を希望する3大学の学生が作成した、滞在中に本学で実施したい研究内容に関する提案書の他、TOEFL、TOEIC等から判断される英語能力、本学教員の研究テーマとのマッチングも考慮の上で選定されました。

オリエンテーションの様子

招へい学生は、ロボティクス、電子顕微鏡、バイオセンサー、材料合成、生体膜、有機デバイスを専門とする各受入れ研究室に分かれ、研究に取り組みました。また、来学初日には、各受入れ研究室において、招へい学生の所属大学や学生自身の紹介と、現在行っている研究の説明を行ってもらい、本学学生とのコミュニケーション向上につとめました。

ロボティクスに関する実験の様子

本学は、在校生の留学生比率が50%前後と高く、受入れ研究室において招へい学生の指導を担当する学生も多くが留学生でした。一方、台湾からの招へい学生の中にも、インドネシア国籍やベトナム国籍の学生もおり、日本-台湾以外の多様な組み合わせの異文化交流を実現できました。

透過電子顕微鏡を使用した実験の様子

帰国前日には送別会を開催し、日本海の海の幸など日本食を中心とした食事も体験してもらいました。また、帰国当日の午前中には成果報告会を開催し、各招へい学生から、滞在中の研究成果や文化的体験をまとめたプレゼンテーションを行ってもらいました。招へい学生の中には、自身の現在の研究分野と異なる内容の研究に取り組んだ学生もおり、貴重な体験となったようです。

滞在期間中の週末などの自由時間には、兼六園や近江町市場など、石川県内の施設を視察し、日本文化を体験しました。今回の招へい学生からは、「大変すばらしい経験だった」「日本人が親切なことに感激した」「(研究のために)もっと時間が欲しかった」といった意見がありました。今回の機会を与えていただいた「さくらサイエンスプログラム」、その他本学の協力スタッフに、心よりお礼申し上げます。

修了証授与式の様子