2019年度活動レポート(一般公募コース)第020号
アジア諸国4か国の若手研究者が来日して量子線分子科学の実験及び理論に関する共同研究
茨城大学大学院理工学研究科からの報告
茨城大学大学院理工学研究科量子線科学専攻は、2019年7月2日から7月20日までの19日間、さくらサイエンスプログラムの助成を受け、インド、ベトナム、インドネシアおよびタイから、大学院生、ポスドク、教員13名を招へいし、共同研究活動コースである「量子線分子科学の実験及び理論をつなぐアジア諸国ネットワークを生かした共同研究」を行いました。昨年度も同様な活動を行いましたので、今年が2回目です。
7月3日には水戸キャンパスでガイダンスが行われ、尾﨑久記・理事・副学長の挨拶、森聖治 量子線科学専攻副専攻長(実施主担当者)等による専攻の説明、ガイダンスおよび招へい機関の紹介が行われました。
期間中、水戸キャンパスの各研究室において、量子線分子科学に関連する課題に関する共同研究を実施しました。受入れ研究室の教員や研究員、大学院生、および研究室に配属された学部生との交流が盛んになりました。7月8日午後には、大強度陽子加速器施設J-PARC(東海村)を見学しました。
そのほか、このさくらサイエンスプログラム実行委員会が中心になり量子線分子科学の理論と実験に関する第2回アジアワークショップ("The second Asian Workshop of Experiment and Theory in Quantum Beam Molecular Sciences")(水戸キャンパス)を開催し、池田輝之・量子線科学専攻長の開会挨拶をはじめ、タイ・カセサート大学および東京工科大学教授の基調講演、茨城大学の教員ほか、招へい者や招へい機関の教員(引率者)も含めた講演がありました。招へい者は、大学院生も含めて全員招待講演者としました。参加者数は40名と小さな規模でしたが、招へいされた国だけでなく、アラブ首長国連邦などからの学生も参加し、活発な質問であふれました。
帰国1日前の7月18日には、最先端の日本の科学技術が展示されている日本未来科学館(東京)見学を実施しました。招へい者は全員無事に帰国し、「最新の研究施設の見学ができたとともに、日本文化を学んだ」、「新しい研究手法を学んだ」、さらに、「招へいされた国同士の間でも知り合いができた」ことなど満足度の高いアンケート結果を得ました。今後も、これらの送り出し機関と共同研究を進めるとともに、これらの招へい機関との学術交流を発展させます。なお、招へいした若手研究者には今後のご活躍をお祈りするとともに、JSTをはじめとした皆様方に感謝申し上げます。