2019年度 活動レポート 第19号:広島大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第019号

高速ロボットビジョンとその応用に関する共同研究

広島大学からの報告

2019年6月19日から7月9日の21日間、さくらサイエンスプログラムによりインドの大学院生8名を招へいし、共同研究プログラムを実施しました。

説明会及び研究テーマの決定(ひろしま国際プラザ、広島大学、6月20日)

6月19日に研修生8名が無事広島空港へ到着し、6月20日には実施内容の説明や受け入れ研究室の紹介、研修に使用する装置のセットアップ等を行いました。また、研究テーマを決定するのに研修生が研究紹介をしました。研究テーマの割り当てのみならず、受け入れ機関所属の学生とのディスカッションを通して、自身の研究テーマに対するより良い理解に繋がっている様に感じました。

JFEスチール工場視察(JFEスチール、6月21日)

6月21日にはJFEスチールを訪問しました。JFEスチールに関するDVDを視聴した後、鉄の原料となる鉄鉱石や石炭などを実際に手元で見ながら、製鉄方法について学ぶことができました。最初に製鉄方法について説明を受けた後、次に実際に工場視察を行いました。JFEスチールは日本一大きい製鉄工場のため、バスに乗車して工場内を移動し、説明を受けた工場を実際に視察しました。

研修生は、日本最先端の技術を駆使するJFEスチールに非常に関心を持っており、最後の質問会では熱心に質問をしていました。

JFEスチール工場視察

高速ビジョンを用いた目的対象の検出・追跡プログラムの実装実習(広島大学、6月22日~7月6日)

ディープラーニング技術を用いた人間のジェスチャー認識プログラムの実装実習を実施しました。今回はじゃんけんでの三つのジェスチャー(グー・チョキ・パー)を大量の教師データによって学習してリアルタイムで手の形を認識できるプログラムを作成しました。さらに、本学の先端的な高速ロボットビジョン、ロボットハンド等の既設設備を利用することにより、実時間で人のジェスチャーをまねることができるシステムを製作しました。

この実習により、ディープラーニングとロボット制御に関するより深い知識、高速ビジョンに関する画像処理プログラミング、実時間制御など実践的な知識を得ることができました。

ロボットハンド制御実験

広島市内視察(平和記念公園、原爆ドーム、6月26日)

6月26日広島市内の平和記念公園、原爆ドーム、広島平和記念資料館そしてこども文化科学館の視察を行いました。世界遺産に登録されている原爆ドームや原爆死没者慰霊碑、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館や原爆投下当時の広島の様子を展示した広島平和記念資料館を訪れた際には原子爆弾による被害やその後の日本の復興、後世の平和について各々感じた事があった様です。

原爆ドーム視察

受入れ機関の教員による講演(広島大学、6月27日)

6月27日は受け入れ機関の教員である石井教授と高木准教授による講演及びディスカッションを行いました。研修生は講演の研究内容に聞き入り、将来のコラボレーションを見据えた議論を行っていました。また、最先端の研究内容に触れ刺激を受けている様でした。

石井教授の講演

ヒロテック、マツダミュージアム訪問(ヒロテック、マツダミュージアム、7月4日)

7月4日午前中にヒロテック、午後にマツダミュージアムを訪問しました。ヒロテックでは、最初に会社概要を紹介頂き、次に工場視察を行いました。巨大なプレス機械を用いて車のドアを作製したり、小さな傷などを見逃さない技術を見せて頂く事ができました。マツダミュージアムではマツダの歴史について学んだ後に、車の組み立て工場を視察しました。

研修生は日本の技術に非常に興味をひかれている様子で、熱心に質問をしていました。

研究報告会(ひろしま国際プラザ、7月8日)

7月8日は、本研修の最後の総括として研修生による研究報告会を行い、受け入れ機関所属の学生と将来展望についてディスカッションを行いました。最後に、プログラムの修了証を授与しました。

研究報告会