2019年度 活動レポート 第13号:静岡大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第013号

プラズマ壁相互作用とトリチウム取扱・計測手法

静岡大学からの報告

さくらサイエンスプログラムの支援を受け、中国等離子体物理研究所及び華中科技大学から教員1名と学生10名を招へいし、2019年6月28日から7月3日まで「プラズマ壁相互作用とトリチウム取扱・計測手法」をテーマに研修及び研究交流を行いました。

本研修では、核融合炉開発において安全性向上のための重要な要因となるトリチウムとそのプラズマ相互作用をテーマとし、日本における先端研究について学習し、日本での研究の魅力を示すことを目的に実施しました。

静岡大学の研修では放射線基礎の基礎、放射線を使った表面分析技術およびリチウムセラミックス中で生成したトリチウムの回収評価法に関する講義を行いました。実習では、表面分析( X線光電子分光)装置の取扱、トリチウムを含む水素同位体測定のための昇温脱離実験装置の取扱、プラズマ駆動透過装置の概要、イオン照射装置の取扱に関する実習を行い、理解を深めました。表面分析やイオン照射装置を使った実習では、招へい学生に実際に操作してもらい、実験を体感してもらうことができました。本研修内容が、自分の研究にも応用できることを感じていただけたのではないかと思います。

X線光電子分光装置の取扱方法を熱心に聞く受講生
重水素イオン照射実験でイオン銃の操作をしているところ

分析をするためにはさまざまなパラメータを設定する必要があります。ひとつひとつ測定条件を決めていき、精度の高い実験結果を得ようと、みんな真剣な様子でした。講義・実習ごとに一日の振り返り学習をしてもらうために、Lecture Reportを作成してもらいました。実施側が確認して、講義・実習の理解度や疑問点のフォローアップに活用しました。

波多野教授の特別講義の様子

研修の最後には富山大学研究推進機構水素同位体科学研究センターを訪問して波多野雄治教授からトリチウムの取扱や測定に関する特別講義を受講しました。国内でもトリチウム研究の最先端の講義を受講できたためか、受講生もとても満足そうでした。その後の研究施設見学でも実験装置ごとに詳しく学習することができました。

滞在期間が短かったことから静岡と富山の歴史ツアーにそれほど時間を割くことは出来ませんでしたが、静岡では駿府城講演を見学し、徳川家康と静岡の関係や駿府城における坤櫓(ひつじさるやぐら)の役割について学習しました。また、静岡県庁舎から静岡市を一望することもできました。富山では富山城や富山市郷土博物館などを見学し、富山の歴史にも触れることができました。

坤櫓の再建について説明を受ける受講生たち

非常に短い滞在期間でしたが、「プラズマ壁相互作用とトリチウム取扱・計測手法」に関して専門的な知識を得ることができた中身の濃い研修だったのではないでしょうか。日本の先端分析技術・トリチウム取扱技術の一端を見ていただくことができたのではないかと思います。ぜひ、次回は共同研究や留学で日本に来ていただきたいと思っています。みなさんの再来日を実施教員一同心からお待ちしています!

富山大学にて波多野教授と共に集合写真