2018年度 活動レポート 第7グループ:かずさDNA研究所(千葉県木更津市)を訪問

さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第7グループ

かずさDNA研究所(千葉県木更津市)を訪問

7月1日に来日した第7グループのうち、ウズベキスタン・モンゴル・ブータンの高校生と引率者計36名(高校生各国10名と引率者同2名)は、最終日の6日に「かずさDNA研究所」を訪問しました。同研究所は1994年に世界初のDNA専門の研究機関としてスタートし、世界のDNA研究をリードしています。

到着後、広報・研究推進グループの長瀬隆弘グループ長から同研究所の概要とゲノム生物学の歩みについて講義がありました。DNAとは何か、その仕組みや重要性、そしてゲノム解析のためのシーケンサーなど、高校生たちは熱心に講義を聞いています。なかでも同研究所が1996年に解読した(生物のゲノム解読では世界3例目)「らん藻(シアノバクテリア)」の全ゲノム配列書(357万文字)の厚さが広辞苑2冊分もあるのを見て、高校生たちはビックリした様子でした。人間の全ゲノム配列はこの配列書の1000冊分にもなると聞いてさらに驚いたようでした。

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講義の後も、熱心に質問する高校生たち。
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講義をして頂いた長瀬隆弘グループ長と記念撮影(ウズベキスタンの高校生たち)

講義が終わるといよいよDNA抽出の実験です。実験に使用する機器や材料となる魚・野菜の抽出液の説明を受け、さっそく取り掛かります。まずは食品液に細胞を壊してDNA取り出す薬(洗剤など)をまぜ、よく振ります。さらに遠心機にかけ、遠心力でチューブ内の液を集めます。続いてチューブの中にエタノールをポタポタたらした後、チューブスタンドにしばらくおくと、液が上下にわかれ白いモヤモヤが浮いてきます。これがDNAなのです。実際のDNAを間近に見て、高校生たちは「この実験は本当に面白い、私たちの国ではこのような実験はできない」と興奮しています。

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微妙な液体を出し入れするマイクロピペット操作も体験。
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研究員の方が実験をサポートしてくれます。この方は中国の研究員です。
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手元に集中して実験を行うブータンの高校生。

実験の終了後は、高校生たちはグループに分かれて所内を見学。最先端のDNA解析機器などを見学し、DNA研究の発展を学びました。高校生たちは研究員の皆さんに次から次へと質問をあびせ、半日という短い時間でしたが、彼らにとって印象深い訪問となりました。

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実験終了後は国ごとに研究員の皆さんと記念撮影。手にしているのは長いひもと短いひもを編み込んでつくった
自作のDNA型キーホルダー。全員うまく二重らせんができました。