2018年度活動レポート(一般公募コース)第445号
アジア4ヵ国の大学生が日本の宇宙情報利用と最先端情報通信技術を学ぶ
北海道情報大学からの報告
2019年2月24日~3月3日の日程で、4カ国(中国、タイ、インドネシア、マレーシア)・4大学から11名の学生を招へいし、日本の宇宙情報利用の現状と、それらを支える最先端の情報通信技術を、講義・研修・体験をとおして学ぶプログラムを実施しました。また、本プログラムには本学の宇宙情報専攻に在籍する日本人学生も参加し、招へい学生たちとの異文化交流を行いながら、宇宙開発や宇宙情報利用について、共に理解を深めました。
【1日目】宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センター見学
プログラム初日は、JAXAの見学ツアーをとおして日本の宇宙開発の概要を掴み、実物大のロケット、衛星、国際宇宙ステーション(ISS)モジュールのレプリカなどを見学することで、宇宙開発のスケール感を肌で感じてもらいました。
【2日目】(国)情報通信研究機構(NICT)訪問 ~ 北海道へ移動
日本の宇宙情報利用を“情報処理”や“通信”の面から支えるNICTを訪問しました。NICTでは人工衛星ひまわりからのリアルタイムデータを、世界中どこでも快適に閲覧できるよう、アプリの開発や通信環境の整備を行っており、そうした活動の現状と今後の予定などについて、研究員の村田健史 研究統括からご説明いただきました。
【3日目~5日目】宇宙情報利用に関する講義・実習
一行は前日に北海道へ移動し、3日目から北海道情報大学内にて、宇宙の専門家5名による講義・実習を受講しました。
<3日目> | 講義「日本と世界の宇宙開発」(JAXA 宇宙科学研究所 阿部琢美准教授) 実習「GNSS衛星と位置情報データ処理」(本学 柿並義宏准教授) |
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<4日目> | 実習「惑星探査と探査機で取得した画像解析」(本学 佐藤隆雄講師) 実習「リモートセンシングによる地球環境探査」(宇宙技術開発(株)(SED) 伊藤明彦氏) |
<5日目> | 実習「気象衛星ひまわりによる地球環境探査」(本学 渡部重十教授) |
【5日目~6日目】なよろ市立天文台で天体観測
5日目の実習終了後、江別市から車で4時間かけ、日本でも屈指の星空の街 名寄市の「なよろ市立天文台」にて天体観測を行いました。雲の影響で結局観測できたのは星1つだけでしたが、大口径の天体望遠鏡を使った天体観測をとおして、皆宇宙を少し身近に感じてくれたと思います。7日目は札幌市にて文化研修を行い、翌日学生達は各々の国へ帰っていきました。
短い期間でしたが、招へい学生達は今回の訪日を通じて、日本の宇宙開発・情報利用についての知識・理解を深めたと同時に、日本の数多くの魅力を発見したと思います。これをきっかけに、いつの日か彼らが日本に戻ってくることを切に願っています。
最後に、この場をお借りして、JST、JAXA、NICT、JAXA宇宙科学研究所、なよろ市立天文台、SED、その他本プログラム実施を支えて下さった全ての皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。