2018年度 活動レポート 第436号:日本大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第436号

グリーン・テクノロジープロジェクトに関する研究:日本におけるケーススタディー

日本大学工学部 (郡山市) からの報告

日本大学工学部建築学科では、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、2019年1月21日から28日の期間、インドネシアのバクリー大学土木工学科大学生9名と引率教員1名と研究者1名の計11名を向かえることにしました。

日本大学工学部の正門前にて

日本大学工学部では、グリーン・テクノロジーによる生活に必要なエネルギーの自給を可能とし、生活用水の機能維持を可能とし、再生可能な建材の材料のみとし、良い快適な住環境の形成を可能とする研究(「ロハスの工学研究コミュニティ」(http://www.ce.nihon-u.ac.jp/contents/lohas_com/)プロジェクトについて優秀なインドネシアのバクリー大学の学生の育成を目的としました。

プログラム 実施場所
1日目 郡山着、オリエンテーション
日本大学工学部キャンパスの訪問
ウェルカムパティー
日本大学工学部
2日目 日本大学工学部のロハス1号・2号・3号プロジェクトの見学
地盤防災工学研究室の訪問(地震波による揺れの体験)
日本大学工学部
3日目 バイオメカニクス研究室の訪問
光エネルギー変換研究室研究室の訪問
日本大学工学部
4日目 三春ダムの見学
猪苗代湖周辺の視察
日本大学工学部
5日目 テンセグリティーの模型作りに挑戦 日本大学工学部
6日目 新豊洲Brilliaランニングスタジアムの見学 東京都内
7日目 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村現場の見学 東京都内
8日目 帰国 東京

1月22日

午前中ロハス1号・2号・3号を見学し、午後には日本大学工学部工学研究所の環境保全・共生共同研究センターを訪問しました。日本大学工学部土木工学科の仙頭紀明准教授が地震防災のメカニズムを解明する研究を説明しました。最大積載荷重8トンの最新の振動台で実際の地震による揺れを体験しました。鋼板より組立てた質点系の模型制作のワークショップを通して、模型の固有周期を算出した値を振動台で確かめました。

仙頭紀明准教授(土木工学科)による研究説明、地震波の揺れを体験した振動台にて

1月23日

日本大学工学部工学部機械工学科のバイオメカニクス研究室を訪問しました。日本大学工学部機械工学科の西本哲也教授の研究室では自動車の安全性能に関する研究を行っています。高齢者のライフスタイルを快適にサポートする次世代型パーソナルモビリティの電気自動車も体験しました。最後に、交通事故による被害を最小限にとどめるための研究を体験して、開発された自動停止車の模型による実験に深い関心を示しました。研究室の大学院生との意見交換・交流なども行いました。

午後には、日本大学工学部工学部生命応用化学科の光エネルギー変換研究室研究室を訪問しました。加藤隆二教授より新しい光エネルギー変換反応系の色素増感太陽電池と有機薄膜太陽電池その機能発現機構を解明する研究の説明を受け、大学院生を通して、回折格子分光器を製作ワークショップを通じて、光の分析技術を学びました。

西本哲也教授(機械工学科)の研究室において研究の説明・シミュレーション体験

1月24日

バスで福島県田村郡三春町にある三春ダムに訪問しました。ダムの仕組み・役割・ダムが出来るまでの話や、水質を守る取り組みまで、三春ダムのことを楽しく、そして真面目に学べました。 通常は見ることの出来ない、ダムの堤体内にも案内されました。午後には、猪苗代湖周辺の視察をしました。

1月25日

日本大学工学部建築学科のガン・ブンタラ教授が遺伝的アルゴリズムを用いたテンセグリティー構造の形態創生について研究発表をしました。木材と紐によるテンセグリティー構造の形態創生ワークショップを実施しました。

ガン・ブンタラ教授(建築学科)による研究発表、テンセグリティーの模型作りに挑戦

1月26日

午前中、新幹線で東京都の滞在ホテルへ移動して、午後にはバスで東京都内にある太陽工業株式会社が膜構造例を設計・製造・施工した「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」の現場見学を実施しました。太陽工業社のテント構造から膜構造の最先端技術の説明を受け、招へい者のみなさんは空間作りに高い関心を示しました。

新豊洲Brilliaランニングスタジアムにて

1月27日

株式会社エムオーテックの案内で東京都中央区晴海に建設中東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の選手村の整備工事現場を視察しました。

日本の滞在期間中には、本大学への進学を希望し、大学院の情報を収集する学生が数名いました。今後、より一層の本大学の国際交流体制の整備が求められていることを実感しました。