2018年度 活動レポート 第422号:北九州市立大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第422号

日本の資源循環サイエンス-低炭素コンクリートづくりの科学学習プログラム

北九州市立大学 高巣 幸二さんからの報告

震災により発生した大量の震災がれきや原子力発電の停止による火力発電の需要の高まりから生じる膨大なフライアッシュの処理が今後重要課題となっています。当研究室ではこれらの材料を使用するための技術開発を行っており、その成果を同様な問題を抱えているアジアの将来有望な学生に伝え、わが国の新しい環境理念・科学を世界に広げていきたいと考えています。

2019年2月15日から2月22日、中国の同済大学から3名、西安建築科技大学から5名、浙江大学から2名、計10名の学生と引率教員1名が8日間の「A.科学技術体験コース」活動を行いました。

来日後ガイダンス、参加者自己紹介、科学技術体験コースの説明を行った。学部の歓迎会を開催しました。

歓迎会にて

当研究室では2009年度から科学技術振興機構(JST)のA-STEP・本格研究開発・起業挑戦タイプ「改質フライアッシュコンクリートの製造方法」(2012年度プロジェクトリーダー:高巣幸二)に取り組んでいます。ここでは低品質なフライアッシュの未燃カーボン除去による改質方法を確立し、これらの廃棄物及び未利用資源をコンクリートの構成材料と位置づけ、コンクリートの高品質化を図る研究を実施しています。

現在低炭素コンクリートに関する実験装置や多くの成果資料を有し、またその技術特許を利用した実装プラントは沖縄に設置しています。沖縄事業化された低炭素コンクリート工場の授業やワークショップを通して、コンクリートの原料にリサイクル材料フライアッシュを大量使用することによりCO2排出量を大幅に減少させる原理、フライアッシュの品質改善手法をアジアの若手研究者に理解してもらいました。

低炭素コンクリート工場の授業やワークショップ
プラント見学

講義では、環境負荷低減及び再生建材有効利用の科学技術の講義を行い、「ライフサイクルアセスメントの理論」「低炭素コンクリートを実現するためのフライアッシュの品質改善手法」「再生建材リサイクルのプロセス」「再生建材低炭素コンクリートの分析手法」について学習しました。

その他、町や神社等も見学をし、日本の伝統文化等も学ぶことができました。

授業風景

我が国では1億m3を超えるレディーミクストコンクリートの生産に伴って膨大なCO2が排出されており、コンクリートの原料にリサイクル材料フライアッシュを大量使用することによりCO2排出量を大幅に減少させることができます。科学技術体験コースを通して、アジアの若手研究者に我が国の最先端の科学技術を理解してもらいました。今後このような取り組みを継続し、アジアの新しいリサイクル産業及び環境産業の振興に貢献していきたいと考えています。

修了式にて