2018年度活動レポート(一般公募コース)第420号
アジアの大学生のための環境未来都市をデザインする科学
北九州市立大学国際環境工学部
デワンカー・バートさんからの報告
さくらサイエンスプログラムの助成を受け、2019年2月15日から2月24日、浙江農林大学3名、大連理工大学3名、浙江大学4名、計10名の学生が10日間の科学技術研修コースに参加しました。
本プログラムでは、アジアの優秀な学生に北九州環境未来都市構築のための取り組みを紹介し、環境未来都市づくりの産業等の現場見学を通して日本の先進的な科学技術に伝えました。
環境サイエンスを体系的に学び、我が国の学生と積極的に交流することで有益かつ新たな人的ネットワークを構築し、母国の環境関連分野における将来のリーダーを育成することを目的としています。アジアの都市未来の発展に繋げることも期待できます。
授業では、環境未来都市構築の観点から都市環境分野での施策、持続型社会の構築に向けて都市が展開すべき方向とその過程、方法論と具体的施策、環境未来都市づくりのための地理的事象の解析等を修得してもらいました。
国から「環境未来都市」として選定されている北九州市は、環境分野や省エネに関する多様な技術を有しており、今回の交流ではそれらの技術を活かした「スマートコミュニティ」や「エコタウン」等の施設見学も行い、留学生たちに「環境対応」、「超高齢化対応」、「国際環境ビジネス」などに取り組んでいる日本の科学技術の最先端に触れてもらいました。
さらに、有名な日本の建築家である山梨知彦氏に来校いただき、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)に代表されるような、建築デザイン・施工・管理にデジタルデザインの流れが急速に広がり、教育や職能のあり方にも変化し始めている最先端のテーマについて講演をしていただきました。日本の最前線で活躍する建築家の話は、留学生にとって大きな刺激になったことと思います。
交流の後半では、日本人学生との交流を深めるために日本人学生と招へい者で構成されるグループを作り、都市周辺エリアについて、持続可能な未来都市像のワークショップを行い、グループで交流成果を報告し合いました。
修了式では、担当教員より修了証書を渡しました。