2018年度活動レポート(一般公募コース)第373号
高度な国際教育研究連携を促進する日中交流プログラム
九州工業大学工学研究院
教授 長山 暁子さんからの報告
2018年11月23日~30日の日程で、中国青島理工大学の大学院生8名と引率教員4名計12名(内4名は自己負担)を迎えて、九州工業大学戸畑キャンパスにて「さくらサイエンスプログラム」のプログラム「ナノ・マイクロ構造から作り出す表面機能」を実施しました。
高度な国際教育研究連携を促進するため、活動期間中に本学にて「International Joint Seminar on Surface Functions Brought by Nano/microstructures 2018」を開催し、招待講演6件、特別講演2件、ポスター発表36件が行われました。また、学生同士の切磋琢磨をより促進するため、学生が主体的に取り組む研究体験活動および実験室見学を実施しました。さらに、産業都市北九州市の先端技術を体験するため、北九州市環境ミュージアム、安川電機ロボット村・歴史館、TOTOミュージアム、日明浄化センターへの見学や関門海峡夜景ツアーを盛り込むことにしました。
11月23日に一行の到着後、オリエンテーションを実施しました。全体のスケジュールおよび工場見学の注意事項等を説明し、実験活動に対する安全教育を行い、プログラム冊子一式を配布しました。2日目の午前中には、学内の教育研究施設の見学を行い、「工大祭」にて開催する学科展など各種イベントに参加し、視野を広げるとともに日本特有の学園祭文化を体験しました
3日目は、午前中に研究室見学を実施しました。午後は3つのグループに分けて、①髪の毛表面のナノ構造測定(長山研)、②閉じ込め油膜厚さ測定(西川研)、③レーザー加工機でものづくり体験(デザイン工房)の3つの研究体験活動を行いました。日本人の学生TAは、英語の実験レジュメを事前に用意し、分かりやすく丁寧な説明を心掛けました。研究体験活動の続きは6日目と7日目にも行われ、英語による実験レポートの作成や結果発表を全員クリアしました。
4日目以降は、共同研究セミナーの開催がメインとなり、招待講演、特別講演とポスターセッションのいずれも最先端の研究成果が紹介され、参加者一同互いに刺激を受けながら、質問が飛び交う熱い会場で活発な議論ができ、有意義な情報交換の時間を過ごしました。
24日の午後にはTOTOミュージアム、27日の午後には安川電機みらい館と歴史館、29日は日明浄化センターと北九州市環境ミュージアム等を見学しました。産業都市の環境問題に対する取り組み、安川電機とTOTOの創業精神やものづくりへのこだわりへの理解を深めました。29日の午後には、留学相談会を実施し、再来日に向けたサポートを行いました。
短い間に盛り込んだ多様な活動で過密なスケジュールになりましたが、教員・学生同士の幅広い交流を深めることができ、非常に有意義な交流活動となりました。本事業にご支援をいただいた「さくらサイエンスプログラム」、本交流活動にご協力いただいた沢山の方々に心より感謝申し上げます。