2018年度 活動レポート 第346号:静岡大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第346号

韓国東国大学の学生が放射線の特性とその生物影響について学ぶ

静岡大学からの報告

さくらサイエンスプログラムの支援を受け、韓国東国大学から教員及び学生計11名を招へいし、2019年1月23日から30日まで「放射線の特性とその生物影響」をテーマとした研修・研究交流を行いました。

本研修では、放射線の特徴とDNAへの放射線影響に関する研修を行うことを主たる目的に実施しました。

塩尻理学部長とともに集合写真

静岡大学の研修では放射線基礎講義から始まり、実際に放射線の測定実習を行い、理解を深めました。今回は静岡大学にて実際に学生実習で使用しているテキスト(日本語・英語版)を用いて、学生実習と同じ内容を2課題体験してもらいました。放射線基礎講義では大矢教員から放射線の種類、放射壊変や放射能の計算方法についての基礎的理解について演習を織り交ぜて行い、放射能計算ができることを目標にしました。この講義のあとに、実際に放射線の特性を線源からの距離と線源との間の遮蔽材の違いによってどう変わるのか理解を深めました。理解度を確認するために、講義・実習ごとにLecture Reportを作成してもらい、理解度や疑問点のフォローアップに活用しました。

放射線特性実習の様子

また、浜松キャンパスを訪問し、化学バイオ研究に関して平川教授と間瀬教授を訪問するとともに研究室見学を行いました。ナノマイクロ研究やがん治療研究など学生さんの発表もあり、とても興味深かったようでした。

ナノマイクロ研究の間瀬教授との懇談の様子

研修の最後には京都を訪問し、同志社大学生命医科学部医工学科剣持教授を訪問し、放射線によるDNA切断評価研究についての最新の研究結果を講義いただくとともに、研究室での蛍光顕微鏡や分子間力顕微鏡を用いた評価技術について直接指導を受けることができました。どの講義・実習・施設訪問でも日本の最先端研究の一端を垣間見ることができ、受講生の目がとても輝いていたのが印象的でした。

同志社大学にてDNA分析技術を学ぶ

今回の研修は8日間ととてもタイトなスケジュールでしたが、日曜日に半日静岡ツアーを行い、「静岡茶」や「静岡の歴史」をテーマに静岡の町を学習しました。

静岡大学と韓国東国大学は包括的連携協定を締結してはじめての部局間交流でしたが、学生間の交流もすすみ、とても充実した8日間でした。次回はぜひ、留学や共同研究として、静岡にお越しください。再来日を実施教員一同心からお待ちしています!

静岡浅間神社にて