2018年度活動レポート(一般公募コース)第329号
日中のものづくり技術の比較・相互理解による将来のものづくり技術の更なる発展の検討
中央大学理工学部精密機械工学科
教授 梅田 和昇さんからの報告
2019年1月20日~27日に上海理工大学の学生10名(院生6名、学部生4名)と教授1名(日本文化交流センター主任 何偉銘教授)を中央大学に招へいしました。本プランでは、「日中のものづくり技術の比較・相互理解による将来のものづくり技術の更なる発展の検討」をテーマとして、4名の精密機械工学科教員による特別講義、精密機械工学科計11研究室への訪問、2社の工場見学、日本科学未来館見学を実施しました。
1日目
夕方に羽田空港に到着、池袋に移動し、ホテルにチェックインしました。
2日目
午前にオリエンテーションを行いました。樫山理工学部長ならびに戸井精密機械工学科主任からの歓迎の挨拶の後、申請者の梅田和昇より事務連絡と中央大学・精密機械工学科の紹介を行いました。その後、近接する文京シビックセンターの展望台から中央大学後楽園キャンパスならびに東京の風景を俯瞰しました。東京の空気が澄んでいることが学生にとって印象的であったようです。午後はものづくりに関する特別講義、研究室訪問を実施しました。3研究室を訪問の後、井原透教授より「ものづくり 動向と課題」に関する特別講義が行われました。
3日目
山梨県忍野村にあるファナック株式会社を訪問しました。会社案内ならびに商品展示室の見学の後、無人化機械加工工場、信頼性評価工場、ロボット工場などを見学させて頂き、日本の最先端の生産技術や管理技術を学ぶ貴重な経験となりました。昼食休憩時には、富士山の素晴らしい景色を眺めることもでき、タイトなスケジュールの中で日本を知る貴重な体験となりました。
4日目
本田技研工業の最新鋭の工場である寄居完成車工場を訪問しました。工場の全体説明の後、溶接工場、組立工場を見せて頂きました。日本のものづくりの中心と言える自動車の工場を見学し、先端技術の生産ラインへの導入やコスト削減のための取り組みも知ることができる貴重な機会となりました。また、前日に見学したファナックのロボットが稼働していることも印象的でした。
5日目
午前は、梅田が中央大学理工学部の「ロボティクスクラスター」に関する紹介ならびに「Robot sensors - especially robot vision (image processing) -」という題目での講演を、また早川 健助教が「Micro-Nano Robotics for Biomedical Applications」という題目での講演を行いました。午後はロボティクス・メカトロニクスに関連する5研究室を見学しました。その後、東京大学を訪問し、精密工学専攻の淺間・山下研究室、国枝研究室を見学させて頂きました。
6日目
午前は、マイクロ・ナノ技術に関する特別講義、研究室訪問を実施しました。鈴木宏明教授による「Precision Engineering and Biotechnology」という題目での特別講義の後、3研究室の見学を行いました。午後は日本科学未来館の見学を行いました。ロボット、生命、宇宙・地球に関する体験型の展示物などを通して、科学の面白さ・日本の科学技術の最先端を体験でき、有意義でした。
7日目
午前は、学生の発表会を行いました。一人およそ10分で、パワーポイントで今回のプランでの成果報告を行ってもらい、その後討論を行いました。10名の学生それぞれが独自の視点で優れた発表を行い、今回のプランが彼らにとって有意義であったことが十分伺えました。また、学生が様々な形で我々への謝意を表してくれたのも嬉しいことでした。午後は、フェアウェルパーティーを行いました。山理工学部長や精密機械工学科の教員も参加し、アットホームな雰囲気でのパーティーを楽しみました。福原学長も参加して挨拶して下さいました。また、樫山理工学部長からの修了証の授与も行われました。
8日目
朝6時にホテルをチェックアウトして羽田空港に向かい、上海に帰国しました。上海に到着してすぐに何教授から写真と共に無事帰国した旨連絡を受け、安堵しました。
本プランが成功裏に終わったのは多くの方々の協力があったからこそです。心から御礼申し上げます。