2018年度 活動レポート 第305号:佐賀大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第305号

中国の学生が都市の持続的開発と再開発を支える社会基盤技術について学ぶ

佐賀大学からの報告

昨年度に引き続き、平成30年11月26日(月)から12月1日(土)までの6日間、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、中国 浙江理工大学から10名の大学生と2名の教員(1名の教員は自己負担)が来日しました。

招へい者一行は、お昼過ぎに無事に佐賀国際空港に到着し、その日は10名が佐賀大学内の宿泊施設に、残りの2名は佐賀市内のホテルに泊まりました。

今回の研修プログラムでは、2日目に社会基盤技術(水処理工学、建築環境工学、都市計画)に関する講義を行いました。各講義では、講義内容に非常に興味をもって頂いたようで、中国の学生から数多くの質問があり、時間の許す限り講義時間を延長しました。

講義の様子

3日目にはごみ処理場の見学及び下水浄化センターの見学を行うことで、廃棄物処理に対して地域としてどのように連携しながら取り組んでいるかについて学びました。廃棄物処理に対する中国との考え方の違いにとても興味を持たれていたようで、特に資源としての再利用や農業・漁業への利活用などについて多くの質問がなされました。また、中国の学生の中に両親が農業を営んでいる学生がおり、汚水から作られた堆肥の効果的な使い方など熱心に質問がなされていました。

下水処理場の見学の様子
ごみ処理場の見学の様子

4日目には佐賀市内の市街地開発事業にかかる現場を見学し、都市開発・再開発の手法について見識を深めました。特に、開発後の不動産価格や開発利益の社会的還元などについて興味を持たれているようでした。

都市視察の様子

また、佐賀市の歴史的中心地の再生事業にかかる事業の見学を行い、歴史的な資産を活かしつつどのように都市を再生していくかについて学びました。特に神社やお城をうまく活用したまちづくりに興味を持たれているようでした。

5日目にはワークショップを行い、講義や見学先で得られた知識や意見・感想をグループワークでパワーポイントにまとめ発表を行い、日本人の教員・学生とのディスカッションを行いました。さらに、そのあと懇親会で、寿司や佐賀牛、日本の学生の作ったたこ焼きを振る舞い大好評でした。

浙江理工大学とは大学間交流協定を締結しており、これまで教員間の交流が行われてきていましたが、今回、学生を含めた交流を行えたことは双方にとって非常に良い経験となりました。昨年に引き続き2回目の実施となりましたが、昨年は少しお互いに手探りな感じでしたが、今回はかなりスムーズにプログラムを実施できたと思います。特に、招へいした学生の内の何人かは佐賀大学へ留学をしたいという話をしており、今後の両大学間のさらなる交流の発展につながる非常に有意義なプログラムであったと思います。

最後に、このような機会を与えていただいたさくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。

修了書授与後の様子