2018年度活動レポート(一般公募コース)第291号
小型移動ロボットハッカソンによる次世代エンジニア育成プログラム
先端ポリテクニック人材育成推進協議会からの報告
(一社)先端ポリテクニック人材育成推進協議会は2018年11月16日~21日の6日間の日程で、香港VTCより学生9名、引率教員1名を招へいし、行程の前半3日間を福岡市内、後半3日間は北九州市近郊を中心に交流プログラムを実施しました。
前半の交流プログラムでは、福岡市科学館や北九州工業高等専門学校をはじめとする九州沖縄地区国立高等専門学校9校の協力の元、海外からの招へい学生と九州地区の各高専生(31名 ※短期留学生含む)から成る混成チームによる国際ハッカソンイベント(テーマ:ロボット×IoT×防災)を開催しました。
初日は宿泊施設である海の中道青少年海の家にてアイデアを練って多国籍チームを構成し、同じ目的意識を持ったメンバーで寝食を共にすることにより、より中身の濃い交流プログラムとなりました。
2日目からは福岡市科学館へと場所を移し、前日に練ったアイデアを具現化するハッカソンへと突入し、ひたすらにチーム内の議論やロボット・センサーなどに熱中していました。
3日目はそれまでの成果を発表するスライド準備やロボットの最終調整を行い、午後よりイベントホールに移動して全学生にチーム毎に登壇・発表をしてもらい、また他チームのプレゼンテーションなどにも熱心に聞き入っている様子でした。イベント終了間際には学生間での記念撮影やお互いのSNS情報の交換などを行う様子が見受けられ、学生間での今後のさらなる国際交流も期待できることと思います。
後半のプログラムでは北九州へ移動し、招へい学生達が実際に北九州モノレールに乗車した後にモノレール総合基地を訪問し、運行指令室や車両整備工場などを見学しました。招へい学生からは質問が多く飛び交い、説明に非常に熱心な様子でした。
また北九州工業高等専門学校においてはキャンパス見学を行い、ものづくりセンターや学内ベンチャー企業の説明・飛行ドローンの製作現場やロボットのデモンストレーションなどを見学しました。その後の国際交流会では、前半プログラムのハッカソンに参加していた学生を交え、お互いの学校の特徴などについて説明し、お互いに今どのような事を学んでいるかを知り、学生間でインタビューを実施した後、興味深かった点などを交えて発表などを行いました。
株式会社トヨタプロダクションエンジニアリングを訪問し、社屋内施設や自動車産業を支えるデジタル技術を見学し、VR技術による作業体験などを行って科学技術への理解を深め、また社屋のある宗像市についての説明も受けました。また昼食に立ち寄った際に宗像の景観に興味津々な様子で田園風景や紅葉を背に写真を撮っていました。
ウォータープラザ北九州では市の過去の水質汚染問題やこれまでの水質改善の取り組みなどをビデオ映像や展示パネル・プロジェクションマッピングでの説明を交え見学し、日明浄化センターでは浄化槽の見学を行い、目と耳と鼻で浄化過程の様子の説明を受けながら水処理膜や水処理技術など日本の高度下水処理技術について理解を深めてもらえました。
今回の招へいにより国内高専生との国際ハッカソンプログラム通してより積極的な交流を図ることができました。本プログラムでの経験を通して科学技術に対する理解を深めることができ、また国際交流経験を糧に双方の学生が国際感覚を養い、将来的に両国の人材育成の一助になったものと思います。