2018年度活動レポート(一般公募コース)第276号
日本の高齢者医療・終末期医療・在宅医療・リハビリテーション技術を学ぶ
順天堂大学からの報告
平成30年12月15日から12月22日までの8日間、順天堂大学国際教養学部は、シンガポール国立大学(National University of Singapore, NUS)の学生10名及び教員1名(教員1名は自己負担)、計11名を招へいしました。シンガポールは日本と同様に高齢化が進んでいます。本事業の目的は、日本の終末期・緩和医療、リハビリテーション、地域包括支援システム、介護福祉への科学技術の実情をNUS学生に学んでもらうことです。
学生交流
12月15日から16日に軽井沢セミナーハウスで両校学生の合同合宿を行い、終末期・緩和医療について意見交換を行いました。プログラムの間、本学学生がバディとしてNUS学生の生活面を支援し、学生間の自主的な交流が進みました。
フォーラム参加
12月17日の夜は「第3回持続可能な高齢社会フォーラム」に参加し、韓国や日本の研究者と交流しました。
大学で最先端の医療・科学技術にふれる
12月17日は順天堂医院の放射線科を見学し、認知症診断に必要な画像検査装置を見学し、順天堂東京江東高齢者医療センターでリハビリ施設や認知症病棟を見学しました。12月18日にはサイバーダイン社を訪問し、代表取締役社長の筑波大学山海嘉之教授による講義を受けました。最先端のロボット研究や世界初のロボット治療機器「HAL医療用」を実際に見て、医療・福祉・介護におけるロボット技術の応用に感銘を受けていました。12月20日には順天堂大学でリハビリテーションについての講義と開発中の医療機器のデモが行われました。
東大和病院を訪問
12月19日は東大和病院を訪問し、地域での緩和医療、訪問医療・介護の実際を見学しました。学生はシンガポールにないケアマネジャーや訪問薬剤師の存在に驚いていました。
日本未来科学館訪問
12月20日は日本未来科学館を訪問し、科学館の教育的な側面に驚いていました。
研修成果発表会
12月21日はNUS学生が研修で学んだことを発表したあと、修了証が手渡されました。
NUS学生は日本の終末期・緩和医療、在宅医療、最先端のリハビリテーション技術やロボット技術の応用が学べ、非常に喜んでいました。順天堂大学国際教養学部とNUS人文社会学部は2014年から「持続可能な高齢社会」をテーマに共同研究を進めており、共同研究及び学生交流の更なる前進に繋がりました。
今回、交流活動の機会を提供して頂きましたさくらサイエンスプログラムならびにご協力いただいた関係者の皆様に深く感謝いたします。