2018年度 活動レポート 第274号:横浜国立大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第274号

相互訪問人材育成プログラム実施報告

横浜国立大学大学院環境情報研究院
社会環境と情報部門 田村 直良さんからの報告

1.はじめに

相互訪問人材育成プログラムは、本学と大連理工大学の間で、相互に学生を相手大学に訪問させ、訪問と受け入れを両方体験させることにより交流体験をいっそう効果的に発展させようとするものです。当プログラム(受入)は平成30年12月11日から12月20日に行われました。

2.一般教養的内容

参加中国人学生は全員が初来日であり、そのために日本や神奈川県、本学の紹介をかねて、「一般教養的」な講義を設けています。それらは、有澤博本学名誉教授による「我が国の科学技術に関する講義」、長谷川健治准教授による「我が国の文化に関する講義」、吉田昌平教授による居合体験の実習などです。さらに、本学の全学教育/教養教育科目「国際理解 日中比較文化論」(明田川聡士講師)にゲスト参加し、同科目受講生と討論しています。また、データサイエンスに関するコンピュータ演習を受講しています(筆者担当)。

交流授業参加
コンピュータ演習の課題に取組む

3.特徴的な内容

●討論会

ワールドカフェ方式の討論会は、環境情報学府の必修科目「グローバル化演習」の活動として、受講生により企画、実施されました。

日中学生交えての討論会

●研究室訪問

吉岡研究室、富井研究室、長尾研究室を訪問し、それぞれ情報セキュリティ、電気自動車の消費電力情報管理、人工知能についての研究紹介を受けました。大学院が提供する交流プログラムとして、先端的な研究内容に関して議論することは、当プログラムの特徴的な要素であり、大連理工大学生からの積極的な質問は、本学学生への良い刺激となっています。

●環境情報国際フォーラム参加

当プログラム実施中に、同じくさくらサイエンスプログラムで来日していたプリンス・オブ・ソンクラ大(タイ)と本学との3大学合同で、上記フォーラムが開催されました。

フォーラムで質問

4.まとめと総括

今回のプログラムでは、例年行っている討論会、研究室訪問、計算機実習などの他、3大学合同で「環境情報国際フォーラム」を開催することにより、学内で実施する内容を充実させました。それだけ、大学院、さらに情報系の専攻が主催したプログラムとしての特色が現れたと思われます。

もう一つの特色として、当プログラム(受入)は平成30年9月に行われた同プログラム(訪問)と対をなすものです。今回の本学ボランティア学生の多くは、同プログラム(訪問)の参加者であり、逆に当プログラム(受入)の参加者の多くは、同プログラム(訪問)の際の大連理工大学生ボランティアです。プログラム参加の両大学学生の交流は、SNS(WeChat)などにより現在も続いています。

大連理工大学、プリンス・オブ・ソンクラ大学との記念写真