2018年度 活動レポート 第247号:長岡技術科学大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第247号

パルス通電焼結による新素材焼結とその評価

長岡技術科学大学からの報告

長岡技術科学大学では、ハノイ工科大学より学生5名、教員1名を招へいし、2018年11月27日から12月4日までの間に共同研究活動を実施しました。ハノイ工科大学とは、パルス通電焼結を応用した様々な材料の焼結体作製の共同研究を実施しており、これまでに透光性酸化物セラミックスの焼結に関して検討を進めています。

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研究室の学生と一緒に記念撮影

今回の交流では、透光性酸化物セラミックスとして、彼らが独自の技術で合成したMgAl2O4をはじめ、ジルコニアセラミックス、セラミックス分散銅合金のパルス通電焼結実験を行いました。パルス通電焼結装置で各種材料の焼結体を作製し、試料の機械加工、X線回折による相同定、光学顕微鏡や電子顕微鏡による組織観察を行いました。この内容は、引き続き、ハノイ工科大学と本学の共同研究として両大学での研究が実施される予定です。

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パルス通電焼結の前準備
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試料の研摩

引率教員が本学の修了生ということもあり、実験装置の使い方も熟知していたので、本学の日本人学生、ハノイ工科大学出身のベトナム人学生と連携しながら数多くの試料作製を行っていました。今後の研究の手応えをつかめたことと思います。また、ハノイ工科大学の学生と本学日本人学生との交流も活発に行われ、「今度はハノイで会おう」と声を掛けられた学生もいました。

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パルス通電焼結(実験の様子)

日本国内での学会活動も見学、体験してもらい、本学学生の発表や質疑の様子を見ることができました。その学会にはハノイ工科大学出身者で、日本国内の他大学に留学している学生も参加しており、情報交換することもでき、日本の大学における学生の研究活動を広く知る機会になったと思います。

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飛び入り参加した学会での懇親会にて

ベトナムとは異なる日本の文化、ベトナムの大学とは異なる日本の大学における研究室の運営や雰囲気は彼らにとって少なからず刺激になったものと思います。