2018年度 活動レポート 第216号:東京理科大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第216号

インドネシア・中国の学生が環境・エネルギーに関する科学技術を学ぶ

東京理科大学からの報告

2018年11月14日~11月20日までの7日間、さくらサイエンスプログラムの支援により、インドネシア・イスラム大学から5名の学部学生と引率教員1名、また中国・広西大学から5名の大学院生と引率教員1名が東京理科大学神楽坂キャンパスに滞在し、太陽電池ナノ材料など、環境・エネルギーに関する研究室訪問や科学技術体験を行いました。

昨年はインドネシア・イスラム大学からだけの招へいでしたが、今年は広西大学との2カ国を同時に招へいすることで、より幅広く環境、エネルギーに関する議論を行うことを狙いました。インドネシアと中国では、環境・エネルギーに関する問題意識もだいぶん違います。日本も含め3か国となり、文化的な違いもあって戸惑うこともありましたが、大きなトラブルもなく無事にプログラムを終えることができました。

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早朝到着したインドネシア・イスラム大学の学生が本学・趙研究室でガイダンス
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広西大学の学生は20時過ぎに羽田空港に到着

やや寒くなってはきていましたが、台風など天候面での心配がなく、来日中はずっと好天に恵まれました。引率教員は、インドネシアの教員は日本で博士号を取得した日本通である一方、中国の教員は初めての来日と対照的でした。本学の受け入れ学生は、昨年から引き続く人もあって要領がわかっており、移動時に現金かICかをきちんと記録するなど、教員の指示がなくてもスムーズに対応できました。また、初来日の外国人にわかりづらいところ、例えばシャワートイレの使用法を説明するなどのきめ細かい対応ができるようになりました。

プログラムでは、理学部第二部物理学科・大学院理学研究科物理学専攻・趙研究室における講義や実験見学を中心とし、さらに本学野田キャンパスにある総合研究院・太陽光発電技術研究部門の訪問を行いました。キャンパスをまたがる研究グループの展開や、東京都心にある神楽坂キャンパスと、千葉県の広々とした野田キャンパスとの対比に驚いたようです。さらに、太陽電池を多数配置した横浜市内の工場の見学、日本科学未来館の見学を行いました。工場での太陽電池などの実物にはひときわ興味をひかれたようで、こんなところにも配置されている、と太陽電池を指さして記念写真を撮る学生もいました。日本科学未来館でも、体験型の展示には特に興味を持っていました。

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東京理科大学 太陽光発電技術研究部門を訪問
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日本科学未来館の展示

このほか、留学説明会や交流会を開催しました。留学説明会では、各種奨学金募集の紹介に加え、日本企業でのインターンについても説明しました。大学への留学だけでなく、企業インターンの受け入れもあることは、多くの学生が初めて知ったようでした。留学費用がいくらかかるのかなど、具体的に数字を挙げて質問する学生もありました。交流会では、食べ物に制限のある招へい者もあることから、ビュッフェ形式の食事会としました。今後の交流や共同研究について話が尽きないまま、7日間の滞在を終えました。

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留学説明会後

このような交流のきっかけを作って頂いた、さくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。