2018年度 活動レポート 第212号:長岡工業高等専門学校

2018年度活動レポート(一般公募コース)第212号

広東東軟学院との実践的ものづくり交流

長岡工業高等専門学校からの報告

長岡工業高等専門学校では、2018年11月11日から11月20日の10日間、さくらサイエンスプログラムの支援を受けて、広東東軟学院の学生10名および教員1名を招へいし、実践的ものづくり交流を実施しました。

1. 実践的ものづくり交流

本交流プログラムでは、長岡高専の学生と広東東軟学院の学生との混成チームを4班作り、LEGO MINDSTROMS EV3 によるミッションに取り組みました。4日間という短い活動期間でしたが、自己紹介ゲームから始めて、コンセプト決めの話し合いをし、ロボットおよびプログラムの製作を行いました。また、交流プログラムの一環として、茶道および書道の体験も行いました。日本の伝統文化にも触れながら日に日に交流が深まっていく様子が印象的でした。

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自己紹介ゲームの様子
写真2
ロボット製作に取り組んでいる様子

最終日には、コンセプトや今後の展望についてのプレゼンテーションと作製したロボットの実演会を行いました。今回取り組んだミッションは地震発生時に生存者を救助するというテーマで、障害物を除去しながら救助対象を安全地帯に運ぶロボットを作成するというものでした。日本と中国はどちらも地震が多い国であり、2010年代だけで見ても死者が出るほどの規模の地震が両国ともに3回以上起きています。プレゼンテーションや完成したロボットから、このような背景を踏まえた上でミッションに取り組み、技術を人間社会に実際に役立てる意識を両国の学生ともに学んでもらえたことを実感できました。

写真3
プレゼンテーションの様子

2. 長岡の企業とシティホールの見学

招へい期間中には、長岡市内で活躍する企業や施設の見学も行いました。株式会社アドテックエンジニアリング様では、スマートフォンなどに使われているプリント基板用の自動露光装置について、株式会社片山抜型製作所様では、お菓子やタバコの箱などの製作において型紙に切れ目や折れ目を作るための抜型技術について、それぞれ技術説明をしていただいた後に現場見学をさせていただきました。広東東軟学院の学生たちは、身近な製品の製造に深く関わる日本らしい精密な技術に対して深く興味を持った様子で、対応してくれた社員の方々に多くの質問を投げかけていました。

また、アオーレ長岡という市役所と各種施設が一体化したシティホールの見学も行いました。市役所の職員にご対応いただき、長岡市のまちづくりの歴史や今後の展望について説明していただいた後に、防災本部や議場などを見学させていただきました。

3. 日本の先端技術見学

長岡高専でのプログラム終了後は帰国に備えて東京に移動し、日本科学未来館や都立産業技術高専荒川キャンパス(以下「産技高専荒川」)の見学を行いました。産技高専荒川では山本昇志教授にご対応いただき、産技高専荒川での先進的な取り組みであるエンジニアリングデザイン室の見学や、飛行機やヘリコプター・航空用エンジンなどの実物が展示されている科学技術展示館の見学を行い、長岡高専とはまた違う学校現場に広東東軟学院の学生たちも感心している様子でした。

写真4
産技高専荒川の科学技術展示館の見学の様子

4. 最後に

本プログラムに参加した広東東軟学院の学生たちは、「日本の先端技術に触れ、そして、日本と中国との文化の違いなどについても考えさせられて、非常に有意義だった。また日本に来たい。」と感想を述べていました。

このような貴重な機会を与えてくださった「さくらサイエンスプログラム」ならびにご対応くださった全ての機関・関係者の皆様に深謝いたします。

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再見! 羽田空港にて