2018年度活動レポート(一般公募コース)第203号
カザフスタンと中国の若者が、筑波で日本の最先端科学技術を学ぶ
筑波大学からの報告
筑波大学グローバル・コモンズ機構では、さくらサイエンスプログラムの採択により、2018年8月27日から9月2日にかけて、アル・ファラビ カザフ国立大学(カザフスタン共和国)及び西安電子科技大学(中華人民共和国)の大学生12名、教員2名を招へいし、筑波大学の研究施設や筑波研究学園都市の研究所等を紹介するなど、高度で先駆的な研究・教育等について関心を深めるべく、科学技術分野、特に環境系及び情報系におけるセミナーやラボ研修等のプログラムを実施しました。
本プログラムでは、「日本の最先端科学技術を学ぶ-環境政策と人工知能への取組を中心に-」をテーマとし、つくば国際戦略総合特区の取組、藻類バイオマス・エネルギーシステム開発研究センター(ABES)、エンパワースタジオ、つくば機能植物イノベーション研究センター(T-PIRK)、研究基盤総合センター等を視察するとともに、人口知能や環境政策に関するセミナーを受講しました。
さらに、理化学研究所、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)遺伝資源センター、筑波宇宙センター(JAXA)、産業技術総合研究所(AIST)等の研究施設も訪問し、科学都市つくばの最先端科学に触れることができました。
最終日には、参加学生たちは滞在中に学んだことについての発表を行い、参加者全員に「さくらサイエンスプログラム」修了証が与えられました。
今回の参加学生は、渡日前は漫然と日本や日本の文化に関心を持った者がほとんどでしたが、本プログラム修了時には、バーチャルリアリティや、ロボティクスのような最先端科学への強い興味を持った、将来つくばに戻って勉強したいとの感想が多く寄せられました。
多くの国立・民間研究機関が集積する筑波研究学園都市に於いて世界最先端の科学技術に触れ、その中でも、「つくば国際戦略総合特区」による最先端科学技術を活用したイノベーションの創出や産業化の成果等についても学ぶことができ、科学技術に対する理解や関心が大いに促進されたものと思われます。
さらに、個々の学びの成果と将来ビジョンについてディスカッションを行い、全体として一つのプレゼンテーションにまとめる協働演習に取組む中で、参加者同士のネットワーク拡大が図られ、科学技術への深い理解とともに、幅広い視野を持ち、日本との架け橋となる人材育成に寄与できたことも、大きな成果の一つです。
「さくらサイエンスプログラム」は、将来の「輝くアジアの科学技術の進展」にとって大変効果的なプログラムであり、多大のご支援を賜りましたことに対し、厚く御礼申し上げるとともに、各訪問先機関での実施協力者ほか、関係された皆様に心より感謝申し上げます。