2018年度 活動レポート 第198号:名古屋大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第198号

サステナブルコミュニティーの計画と建物・地域のエネルギーマネジメント

名古屋大学からの報告

2018年8月26日~9月1日において、中国の同済大学を含む3大学(同済大学、武汉理工大学、重庆大学)から建築分野(建築環境設備、建築計画)に関わる学部生・大学院生・研究者10名を、名古屋大学環境学研究科奥宮研究室に招へいしました。

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田中英紀特任教授による名古屋大学のキャンパスツアーにて

交流テーマとして「サステナブルコミュニティーの計画と建物・地域のエネルギーマネジメント」を掲げています。本年は3年度にわたる交流プログラムの2年度目にあたり、サブテーマとして「ZEB・ZEHの現状と将来」を掲げ、これに即したグループワークショップや見学会を実施しました。

*ZEB(zero energy building エネルギーの生成と消費の収支がプラスマイナスゼロになる建物のこと) *ZEH(Net zero energy house 外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅)
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グループワークの様子

奥宮正哉教授及び譚洪衛教授からは、日本と中国における社会的流れや枠組みを中心にご講演いただき、さらに田中英紀特任教授からは名古屋大学における取組をご紹介いただきました。また、日本及び中国の学生が自身の研究発表を行い、それぞれの研究内容に関する理解を深めました。

グループディスカッションでは、日中の学生を3グループに分け、ZEBやZEHの定義、Z事例、ZEBやZEHの普及促進のための政策や方策、IoTやAIなどの新しい技術やアイディアをZEBやZEHとの融合について議論し、各グループ20分発表しました。日本や中国のZEBやZEHの定義だけでなく、アメリカやEUなど他地域との比較を行い、各国の現状を理解しました。

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研究発表の様子

見学先は、名古屋市にある技術研究所と名古屋市近郊のハウスメーカーを訪れました。技術研究所では、ZEH仕様の実建物を見学し、建物のパッシブ技術やアクティブ技術のほかに、ライフスタイルの変革に通じる技術を見ることができました。また、ハウスメーカーでは、品質を確保するための工夫やメーカー全体として取り組む姿勢について、議論しました。中国の学生は、ハウスメーカーの工場見学は初めてだったようで、とても興味深く活発に質問や議論を行っていました。

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某技術研究所のZEH見学 タッチパネルを備えたミラー
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某ハウスメーカーのディスカッションにて

本交流が日本と中国の学生達のさらなる活躍のきっかけになったと感じ、多大なご支援をいただきましたさくらサイエンスプログラムに厚く感謝申し上げます。