2018年度 活動レポート 第178号:岡山大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第178号

ハイデラバード大学の若手研究者と大学院生との研究交流

岡山大学からの報告

さくらサイエンスプログラムの支援を受け、インド・ハイデラバード大学生命科学部植物科学科の若手研究者8名、大学院生2名および引率のSubramanyam教授の総勢11名を2018年8月31日から9月9日まで招へいし、植物と藻類の光合成器官の構造・機能・ダイナミクスに関する研究についての情報交換を行いました。日本とインドの若手研究者・大学院生と交流を深め、日本の文化・伝統・歴史をインドの若手研究者により深く理解する機会を提供しました。

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岡山・倉敷美観地区にて

インドの一行は関西空港に到着し、鉄道により夜までに岡山入りしました。翌日の9月1日(土)の午前中は、岡山・後楽園を訪問し、日本の伝統的な庭園を鑑賞しました。午後には岡山大学津島キャンパスの異分野基礎科学研究所の高橋裕一郎研究室において、ハイデラバード大学と岡山大学の研究報告セミナーを実施しました。熱心な質疑応答があり、有意義な研究情報の交流が行われました。

翌日の9月2日(日)は、広島へ行き、午前中は広島平和記念資料館を訪問し、午後は宮島を訪れました。9月3日(月)は岡山大学の沈建仁研究室において、研究報告セミナーを実施しました。夜は大学の会議室で夕食を兼ねた懇親会を行い、インドと日本の若手研究者・大学院生の間の人的交流を深めました。

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岡山大学・異分野基礎科学研究所でのセミナーの様子

9月4日は、倉敷の岡山大学・資源植物研究所の坂本亘研究室を訪問し、研究報告のセミナーを実施しました。午前中から倉敷へ移動する予定でしたが、台風21号の接近により午前中は天候が回復するまで岡山で待機し、午後から倉敷に移動しました。大原美術館で美術の鑑賞をした後、研究所へ向かいました。大原美術館と資源植物研究所は倉敷の大原家ゆかりの場所であり、美術館の入場券は大原財団から提供して頂きました。岡山地方では台風21号による被害はほとんどありませんでしたが、関西空港が大きな損傷を受けたため、帰国便が利用できるかどうか分からない状況になりました。

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岡山大学・植物資源研究所でのセミナーの様子

9月5日は京都への移動日です。台風一過で岡山の天気は回復しましたが、関西地方は台風による甚大な被害を受けていました。しかし、移動は問題ないことが分かり安心しました。

9月6日は京都大学大学院理学研究科の鹿内利治研究室で、研究報告のセミナーを実施しました。ここでも熱心な質疑応答があり、有意義な研究情報の交流が行われました。

9月7日は京都大学生命科学研究科の伊福健太郎研究室を訪問し、研究報告のセミナーを実施しました。これまでに関西空港の再開の目処は全くたたず、旅行代理店に依頼してハイデラバードへの帰国便を福岡空港からのフライトへ変更することができました。

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京都大学のキャンパス内の散策の様子
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京都大学でのセミナー後

最終日の9月8日(土)は京都市内の視察を行いました。地方とは異なるかつての都の伝統的な寺院建築などを堪能しました。

9月9日(日)は早朝に新幹線で京都から博多へ移動し、福岡空港の午前中にフライトに乗ることができました。

今回の招へいは、4研究室を訪問し、研究に関する情報交換を熱心に行い、その他に岡山、倉敷、広島、宮島、京都を訪問し、日本の伝統的な文化を見学することができ、とても充実していたと言えます。台風21号で関西空港が閉鎖されたが、何とか予定通りの日程で帰国することもできました。