2018年度活動レポート(一般公募コース)第175号
UEC・HEU先端材料化学分野における学術研究交流
電気通信大学国際教育センターからの報告
2018年9月23日(日)~29日(土)の7日間、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、ハルビン工程大学(HEU、中国)の材料化学学院(College of Materials Science and Chemical Engineering)から材料と工学研究分野の優秀な学生10名と教員1名を招へいしました。電気通信大学(UEC)基盤理工学専攻(Department of Engineering Science)の材料・電子工学の研究室を訪問し、研修を行い、共に材料化学研究セミナーを開催しました。
1日目
① 開会式及びオリエンテーション、電気通信大学(UEC)の概要説明
② UEC国際教育センター笠原教授による「理工学を学ぶ人のための日本語」ワークショップ
2日目
① 量子科学研究センター(量子ドット・次世代高効率太陽電池材料)沈研究室を訪問
② 高効率発光半導体の探究、新規ナノ材料創製の奥野研究室を訪問
③ UEC-HEU材料化学研究共同ゼミナール
3日目
① 量子科学研究センター(機能性材料)阿部教授によるレクチャーと研究室訪問
② 先端領域教育研究センター(ポリマーフォトニクス機能材料)古川研究室を訪問
③ 光の波動と粒子性を操るレーザー新技術を研究開発している渡邊・張(贇)研究室を訪問
4日目
① 日本科学未来館(科学技術交流支援情報提供事業のコンテンツ)見学
② 千葉工業大学東京スカイツリータウンキャンパス見学
5日目
① UECコミュニケーションミュージアム見学「19世紀から現代までの通信技術の発展」について三橋名誉教授(UEC理事)によるレクチャーと解説
② 閉会式 (証書授与、懇親会)
参加者は5日間にわたり、電気通信大学の先端研究室を中心に教員や学生と交流しながら日本や世界の代表的な最先端材料と化学に触れました。皆、興味が尽きない様子で目を輝かせ熱心に研修していました。
2日目の午後は、HEU材料化学学院とUEC理工学専攻による合同セミナーを開催しました。両校の学生と若手研究者が、先端材料化学に関するナノ材料、光学材料、環境材料、量子ドット太陽電池の現在と将来について活発に議論しました。
合同セミナーの発表タイトルは以下の通りです。
- The Generation of Time-Energy Entangled Photons Pairs by Using Enhanced Cavity, Aojie Xu (UEC)
- Electrochemical Activation Method for Graphitized Carbon as Anode Material for Sodium Ion Battery, PengFei Wang (HEU)
- An Innovative Grading Rule of the Deposition Potentials of Lanthanide Alloys, Xin Sun (HEU)
- Amidoxime and Zwitterionic Groups Co-grafted Hemp Fiber with Integrated Anti-biofouling Property and Uranium Adsorption from Seawater, Huiquan Gu (HEU)
- Recombination Suppression in PbS Quantum Dot Heterojunction Solar Cells by Energy-Level Alignment in the Quantum Dot Active Layers, Ding Chao (UEC)
今回の交流プログラムを通じて、材料化学技術をはじめとする先端科学技術を相互学習し、情報交換を行いました。これを機に両校がさらなる相互連携ネットワークを構築し、中国(HEU)と日本(UEC)の材料化学(工学)における層の厚い人材の養成と技術交流をより発展させていくことが期待されます。