2018年度活動レポート(一般公募コース)第173号
環境に配慮した空間や生活をデザインする科学
北九州市立大学
福田 展淳さんからの報告
我々が暮らしを営む都市や建築物は、これまでの大量廃棄型からストック型に変わる必要があります。国際共同研究活動を通して、低環境負荷を前提とした科学技術を学ぶことで、安全で信頼できる快適な空間であり、新発想や創造を生む器として、美しい建築・都市空間をデザインすることを目指しています。今回、海外からの招へい学生に、これまで我が国で取り組んできた環境を配慮した事例を通して、空間や生活をデザインする科学を研究していくことを目的としました。
中国の西安交通大学から4名、河北大学から2名、マレーシアのタンク・アブドゥル・ラマン大学から4名、計10名の学生と引率教員が、2018年11月3日―12日の10日間、さくらサイエンスプログラム「A.科学技術体験コース」活動を行いました。
来日後、ガイダンス、参加者自己紹介、科学技術体験コースの説明を行い、北九州市立大学国際環境工学部長龍有二先生及び管理課岩田部長により歓迎挨拶をしました。
その後、環境共生型サスティナブルデザイン、省エネルギー及び自然共生の居住環境、高齢者住宅づくりの科学、バリアフリーの家づくりの科学、地震に対して安心できる住環境づくり、賢い建物の使い方の科学等をテーマに、授業を行い、招へい学生に日本の環境住宅の理念や構造を理解してもらいました。
また、大分県豊後高田市エコハウスモデル等の住宅を見学しました。現地の計測や詳細な測量によって、日本伝統住宅や環境住宅の性能への理解を深めました。
また、忙しい中で、ミュージアム、太陽光発電及び工場の見学も行いました。
さらに、日本の文化を理解してもらうために、神社や文化施設の見学も行いました。
招へいした学生はみな建築を専攻しており、さくらサイエンスプログラムに参加して、滞在期間中に様々な発見をし、刺激を受け、日本の環境住宅への理解を深め、環境デザインや建築デザインの関係を改めて学ぶことができた思います。暮らしを楽しみ、より豊かな住空間を創造すると共に、自然と共生し、地域社会環境においてコミュニティーを育成していく活動において、留学生の活躍が期待できると考えます。
最後に修了式を行い、修了証書を手渡しました。