2018年度活動レポート(一般公募コース)第168号
日本の新材料研究開発の紹介および日本の大学教育と文化のふれあい
千葉大学大学院工学研究院
教授 魯 云さんからの報告
平成30年10月21日から30日まで、「日本の新材料研究開発の紹介および日本の大学教育と文化のふれあい」というテーマで中国の西華大学(成都)から10名の材料分野の大学院生と引率職員1名を招へいし、本さくらサイエンスプログラムを実施しました。
日本の新材料研究開発とその実用を紹介するとともに、大学や科学未来館などの見学によって日本の大学教育と文化に十分に触れ合うことができたと思われます。また大学と教育施設、および材料工学と材料力学・加工研究室を中心とした研究設備や実験の見学と紹介を行い、日本の教育システムについて理解を深められたようです。また講演会を開き最新の先端材料の研究の紹介、ディスカッションを行いました。
初めての日本訪問で、日本の新材料研究開発の紹介および日本の大学教育と文化に触れることができ大変良かったとの声が聞こえました。特に研究室の見学で、日本の学生が非常にまじめに研究に取り組んでおり、実験に必要な器具や金型も設計し実習工場で加工して自作していることなどを紹介すると、「モノづくりが驚くほど得意」との評価がありました。
これから千葉大学への留学を目指すという学生から、留学に必要な書類や流れなどの具体的な質問を受けました。また、共用機器センターの見学では、新材料研究に必要な電子顕微鏡などの最新装置の紹介や利用システムに、熱心に耳を傾けました。すべての測定機器について、千葉大学の学生が使用ライセンスを取得すれば、自分で機器を操作して計測できることに驚いたようです。
日本科学未来館では、ロボットのASIMOに深い関心をもち、人工知能との関連について多くの質問がありました。また日本の街の風景や料理などにも興味がある様子でした。「日本は近い国なのにこれまで多くのことを知らなかった。もっと知りたい」との声があがりました。
本さくらサイエンスプログラムの交流もあって、12月に西華大学の理事長一行が千葉大学を訪問し、大学間交流協定を締結する予定です。さくらサイエンスプログラムは効率の高い交流活動で、優秀な留学生の獲得や大学間交流に大きな役割を果たしています。また、日本人学生にとっても外国の同世代の学生に接する機会となり、研究や国際化によい刺激を与えています。今後、ますます両大学間の交流を深めていくことを期待しています。