2018年度活動レポート(一般公募コース)第146号
日本の橋梁・トンネルにおける最先端技術の学修及び日台における比較と相違
東京都市大学 工学部 都市工学科からの報告
さくらサイエンスプログラムの支援で、台湾国立中央大学(以下 国立中央大学)大学生および大学院生10名が東京都市大学都市工学科で研究交流を行いました。招へい時期は2018年11月5日から14日まででした。同時期同様に、さくらサイエンスプログラムでフィリピン デラサール大学からも大学院学生を招へいしており、ガイダンスなどは合同で行いました。
東京都市大と国立中央大とは交流協定が2018年3月に締結されました。さくらサイエンスプログラムにより両校の交流を促進させたいという目的もありました。
来日翌日の11月6日の午前には両大学学生15名を対象にガイダンスを行いました。東京都市大の概要、キャンパスめぐり、都市工学科の紹介がありました。午後には各学生の専門を勘案して、都市工学科の研究室へ配属がなされました。その夕方、簡単な歓迎パーティーを開きました。以前から交流のあった大学であることもあり、教員、学生問わず、すぐに打ち解けた雰囲気となりました。
11月7日から12日までは各研究室での研究・調査を行いました。標記にあるように橋梁、トンネルを中心とした構造物を対象としましたが、興味に応じて社会資本全般を対象としてもよいことにしました。各研究室では、研究設備を見学したり、ゼミを行ったりと、外国人と日本人が活発に交流していました。
11月12日の午後には、日本科学未来館へ行きました。都市工学だけではなく、日本の科学技術全般に触れることができ、学生らは興味を持って展示物を見ていました。中でもロボットや再生医療に興味を持ったようでした。話は前後しますが、羽田空港到着から都市大へのバスでの移動の際も、東京オリンピックへ向けた空港整備や首都高速のネットワーク、レインボーブリッジなどの構造物の説明も行いました。
11月13日の午後には成果発表会が行われました。構造安全研究室からは「構造物異状検知のためのモニタリングデバイスの開発」、地盤環境工学研究室からは「液状化防止のための地盤改良」、災害軽減研究室からは「振動を用いたコンクリート構造物の腐食検査」、水圏環境工学研究室からは「津波被害軽減対策」、建設マネジメント研究室からは「IoTからi-Constructionへ」というタイトルで報告が行われました。ポスターセッション形式で順番に発表者がポスターの前で発表し、質疑応答という流れでしたが、学生も大学院生が多く、日本の研究背景も理解しながら発表するなど、相互理解がはかれたものと思います。
13日の夕方には、閉会式が行われセッションの総括とともに、三木千壽学長から修了証が授与されました。その後は懇親会が開かれました。今後の大学院進学や共同研究に関する相談もありました。ダブルディグリーを含めた学内の受け入れ体制など検討することもありますが、今後は相互交流を超えた共同教育・共同研究の段階を目指していきたいと思います。