2018年度活動レポート(一般公募コース)第125号
中国科学技術大学の学生が高輝度量子ビームの発生とその応用を学ぶ
京都大学エネルギー理工学研究所からの報告
平成30年8月26日〜9月6日までの期間、京都大学エネルギー理工学研究所では、中国科学技術大学国家同歩輻射実験室(以降USTCと略します)の学生10名(大学院生9名、ポスドク研究生1名)を迎えて、「高輝度量子ビームの発生とその応用」というテーマにてさくらサイエンスプログラム・科学技術体験コースを実施しました。
8月26日夜に宿泊施設に到着したあと、27日からコースを開始しました。
27日は大垣教授からのオリエンテーションとエネルギー理工学研究所における高輝度量子ビームの発生と利用についての講義の後、岸本研究所長による同研究所の紹介が行われました。その後、同研究所の研究施設見学を行いました。
28日は京都大学吉田キャンパスを訪問し、エネルギー科学研究科石原研究科長より、研究科の紹介が行われました。その後、吉田キャンパス内の諸施設を見学しました。
29日は、大阪大学産業科学研究所を訪問し、楊金峰先生から研究室紹介並びに、最先端の研究状況を講義頂きました。その後同研究所の研究施設見学を行いました。
30日には、日中学生が主体の” Workshop on CSR and Free Electron Lasers from Ultra Short Bunch Electron Beam”を開催しました。このワークショップには、京都大学エネルギー理工学研究所の学生・教員並びに分子科学研究所加藤教授にも参加頂き、日本・中国での最先端研究の状況を共に学ぶとともに、自身の研究についても発表を行い、意見交換を行いました。
31日は、理化学研究所・放射光科学総合研究センターを訪問し、同センターの大竹雄次博士から、SPring-8/SACLAに関して講義を頂き、その後SPring-8/SACLAの見学を行いました。
9月1日および2日は奈良市内および京都市内を訪問し日本文化体験を行いました。
9月3日には京都大学エネルギー理工学研究所が主催する国際シンポジウム(The 9th International Symposium of Advanced Energy Science)に参加し、エネルギー分野における最先端研究状況や、高輝度量子ビームの貢献等について学びました。
当初の予定の9月4日は、台風21号の影響のため、全ての鉄道が運行を中止するとともに帰国便がキャンセルになったため、急遽宿泊を延長し、帰国便の振替を行いました。しかしながら5日も関西国際空港の閉鎖のために振替便もキャンセルとなり、再度宿泊を延長するとともに、名古屋国際空港からの帰国便への振替を行いました。最終的に、2日宿泊を延長して9月6日に無事帰国しました。
最後にアクシデントが起きてしまいましたが、参加者は是非また日本に来たいという希望を口々に言っており、日本に対して非常に良い印象を抱いて帰国した模様です。