2018年度活動レポート(一般公募コース)第116号
中国海洋大学の学生との共同研究
関西大学からの報告
関西大学では、さくらサイエンスプログラムにより、2018年8月19日から9月1日までの14日間、中国海洋大学の学生10名、引率教員1名を招へいしました。期間中、関西大学化学生命工学部の葛谷明紀教授の研究室との共同研究や他大学との合同シンポジウムによる研究交流を実施しました。
葛谷教授の研究室で保有するDNAオリガミ設計技術、設備機器の使用体験などを提供することで、両者の研究を発展させ、さらに、今後の共同研究に活かすことを目的としました。また、今回の交流が今後の交換留学のための素地となることも目指しました。
ウェルカムミーティング・ウェルカムパーティー
来日翌日には関西大学のキャンパスおよび研究施設を案内しました。その後、ウェルカムミーティングにて、期間中のプログラムの説明や日本滞在時の注意事項などの説明を行いました。また、ウェルカムパーティーを行い、招へい者と葛谷教授および研究室の学生が交流を深めました。
共同研究
前半は基礎理論の講義の後に、核酸の取扱いの実習を行い、実験の基礎を身に付けました。さらに、今後の共同研究を見据えて、DNAオリガミ複合体設計のための理論の講義および実習を行いました。後半は、実際にDNAオリガミ構造体を作成し、それを用いて顕微鏡での観察法も習得しました。先方研究室には食品科学をはじめとして、様々なバックグラウンドの学生が集まっているとのことで、普段研究で使用しているDNAが実際にどのように作られているのかを初めて目にした学生も多かったようです。
合同シンポジウム
実施期間中日には、大阪大学にて生体分子デザインに関する合同シンポジウムで前半の研究成果を発表しました。シンポジウムには、大阪大学、東北大学、九州工業大学なども参加しており、他大学からの講評を受け、有意義な研究交流が行えました。
研究成果に関する報告会
すべての実習の終了後に、研究成果に関する報告会を行い、今回習得した知識・技術の理解を深めるだけでなく、今後の共同研究における課題も見えてきました。今後の共同研究に関する打合せも行い、今後も継続的に協力していく土台を作ることができました。
プログラム修了式
最後に、プログラム修了式にて葛谷教授から招へい者全員に修了証が授与されました。
今回の交流をきっかけとして、今後の双方の研究が発展することが期待されます。さらに、本プログラムを通じて、招へい者の中国海洋大学の学生だけでなく、関西大学の学生も国際研究交流を行うことができ、貴重な経験を得ることができました。
最後になりましたが、このような機会を与えていただき、さくらサイエンスプログラムの関係者の皆様に心より感謝を申し上げます。