2018年度活動レポート(一般公募コース)第097号
ドローンを題材として学ぶシステムインテグレーション
立命館大学からの報告
2018年6月13日から6月20日にかけて、インド・ニッテ大学NMAMITから10名の学部生を受け入れました。
立命館大学は、ニッテ大学NMAMITを対象とした、日本の科学技術について学ぶプログラムを実施して今年で4年目になります。これまでの実績を踏まえて、今回は『ドローン(マルチロータ型ヘリコプタ)を題材として学ぶシステムインテグレーション』をメインテーマにプログラムを実施しました。
ドローンに関連するロボット工学、センサー工学、情報工学などの先端技術に直接触れ、機械、電気、情報など様々な分野の技術の集合体であるドローンを題材とした講義と実習を通して、システムインテグレーションの実際を学び、ドローンを活用した今後の展開を検討しました。
まず、講義形式でドローンの原理、構成要素、応用分野などについて学んだ後、実際にドローンを組立て、飛行させて、その構成や動作特性等について理解を深めました。さらに、高所作業を行うドローンに必要な画像処理技術についてプログラミング実習を通して学びました。
企業見学では、株式会社ダイフク「日に新た館」を訪問しました。同社は物流を支えるマテリアルハンドリング技術の施設・設備・システムを構築しており、それらを見学しました。見学の後、企業の方からインドでの事業展開や抱えている課題に関する説明がありました。
参加学生にとっては、これらの日本の最先端の施設・設備を見学するのは初めての経験で、非常に関心が高く、質疑応答では積極的に質問をしていました。特に日本の企業へのインターンシップを検討している学生からは、企業の外国人採用に関する多くの質問がでていました。
また、立命館大学の学生が、両大学の学生の親睦をより深めるためのプログラムを考え、日本の文化を紹介するプレゼンテーションを行い、折り紙や箸を使った交流企画を実施しました。学生が主体的に企画・実施したことで、会話も弾み、良い交流の機会となりました。
日本文化体験では、着物や袴の着付けを体験しました。日本の伝統的な服装に対して興味関心が高く、着方の手順を真剣に聞いていました。
立命館大学の研究室見学では「光通信システム」と「光・電子デバイス」に関する研究紹介・施設見学を行いました。
プログラムの最終日には、成果報告会を実施し、「ドローンを活用した今後の可能性」を中心に、滞在中に学んだ最先端の科学技術に関するプレゼンテーションを行いました。
参加学生からは「インドでもドローンを活用して様々な課題に対応できる可能性があると感じた」「日本の科学技術を学んだことでさらに日本に対する関心が高くなった」などの感想をいただきました。
プログラム実施後も、日印の学生間で連絡を取り合うなど交流が続いており、双方の学生にとって貴重な経験になったと考えます。