2018年度活動レポート(一般公募コース)第068号
マレーシアUTHMの学部生10名がビッグデータ解析などを活用したモノづくり改善の体験形学修に取り組む
東京都市大学からの報告
2018年7月4日から7月11日までの9日間、さくらサイエンスプログラムによる招へいで、マレーシアのTun Hussein Onn University of Malaysia(UTHM)の学部生10名と引率教員1名を迎えました。招へい者はいずれもFaculty of Technology Management and Businessに所属し、モノづくり改善に使われる手法やコンピュータツールを使用した体験形学修に取り組みました。
初日となる7月5日は、オリエンテーションに続き、引率教員Dr. Yunos Nagadimanによる特別講義を、本学の学部生・大学院生とUTHMからの招へい学生合同のクラスで実施し、両大学生ミックスの小グループによる討議と発表を行いました。来日の緊張感も解け早速Line交換する姿も見られました。
6日は、生産から販売にわたるビジネスプロセスの改善手法の学修に続き、スーパーマーケットの販売施策の効果を評価できるセールスシミュレーションにより、販売施策の検討を疑似体験しました。
このさくらサイエンスプログラム期間に合わせて交流計画協議のため来日したUTHMのVice-Chancellor(学長代行)Prof. Dr. Wahid Bin Razzalyが教室を訪れ、来日した学生と懇談する場面もありました。
7日は、日本科学未来館を見学し、ASIMOの知的な動きが見られるデモや様々な体験型展示に興味が尽きない様子でした。その後、本学学生の案内により、東急ハンズなどお客様へのサービスに特徴のある日本のセールス現場の陳列方法や店員の対応方法を体験しました。
8日の日曜日は、日本文化を感じられる東京名所を見物しました。浅草では、最近評判のハラールのラーメン屋に行きました。秋葉原の電気街ではプリクラを体験し、画像処理技術により別人のようになった写真を撮りました。
9日は、日本製品の高品質を実現している品質管理の事例と、新製品企画の手法であるエバリュエーション・グリッド法を用いて、マレーシアと日本の比較をする演習を行いました。
更に10日は、様々なビジネス現場で使われているビッグデータ解析をデータ解析言語であるRを用いて体験しました。研究室が所有するソフトウェア品質に関するビッグデータを用いて、バグの推定やSPAMメールの推定をするプログラム実験をしました。アルゴリズムの違いによる推定精度や収束曲線の違いを見て、先端技術がビジネスに与えるインパクトを体験しました。
プログラム最終日となる11日の学修成果発表会では、学術的成果だけでなく日本文化への印象が語られました。発表会終了後、東京都市大学副学長である吉崎真司教授から修了証が授与されました。
フェアウェルパーティでは、来日学生が持参した衣装を着て民族舞踊を披露してくれる等、今回の招へいに深く感謝していることがうかがえました。日本の着物を是非着たいという希望に応えて本学学生が用意した浴衣をマレーシア衣装の上に着て大喜びするなど、最後まで友好的な交流を深めることができました。