2018年度 活動レポート 第66号:室蘭工業大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第066号

北海道室蘭でものづくり科学と技術の真髄を学ぶ

室蘭工業大学からの報告

チェンマイ大学は、室蘭工業大学との学術交流の盛んな海外協定校のひとつですが、これまでは工学研究科ならびに大学院生の活動が中心でした。そこで、工学部ならびに学部生も取り込んだ、学生主体の更なる活性化を目指して、2018年6月18日から6月23日までの6日間のスケジュールにて、学部生8名、院生2名、引率教員1名の、計11名を招へいして本プログラムを実施致しました。

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研究室のメンバーとして

第1日目は、主にチェンマイから室蘭への移動日に当てました。なお、室蘭に到着後、本学に立ち寄り、初日のオリエンテーションや諸手続きを行いました。

第2日目は、午前中に学長表敬訪問を、その後に「医工学と計測技術/Medical Engineering and Instrumentation Technology」の特別講義を行いました。午後には、本学学生との交流事業も交えながら、医用光学、分光センシング、デジタルホログラフィの光計測関連の研究室を巡りました。更に夕刻より、留学生を含む本学の学生ならびに本プログラムに関係する教職員らとの歓迎会を開催し、交流を深めました。

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学長表敬訪問での緊張したおもむき

第3日目は、「機械加工と生産工学/Machine Processing and Industrial Engineering」の特別講義を受けた後、生産加工学研究室を訪れました。午後は、小型バスにて室蘭市内にある、新日鐵住金株式会社室蘭製鉄所を見学致しました。工場ガイダンスの後、広大な敷地内の移動も含めて、大規模な特殊鋼棒鋼・線材等の製鉄・製造プロセスをバスと徒歩で見て回りました。出銑にも遭遇し、製鉄現場を間近で体験しました。帰路は、関連製品が使用されている、白鳥大橋等を経由致しました。あいにくの濃霧により視界を妨げられましたが、わが国有数の工業都市に位置づけられる、室蘭の印象を深められました。

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特別講義を熱心に受講中

第4日目は、午前中に「高圧発生技術と環境材料/High Pressure Generation Technology and Environmental Materials」の特別講義を聴講し、強相関電子物性研究室を訪問致しました。昼食を挟んで、午後に「ロボティクスと制御工学/Robotics and Control Engineering」の特別講義とシステム制御工学研究室ならびに本学施設のロボットアリーナの見学を行いました。夕刻は、学生ならびに教員らの各グループにて和やかな交流が続きました。

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留学生による実験装置の説明

第5日目は、午前中に「機械システムと機械要素/Mechanical Systems and Machine Elements」の特別講義と機械システムや設計学分野の研究室訪問がありました。午後は貸切バスにて苫小牧市まで移動して、株式会社ダイナックス苫小牧工場を訪れました。自動車・建機・農機等のクラッチ板を主とした機器や部品の特殊な製造工程ならびに先端的な研究開発の内容説明と施設見学がありました。終了後は、新千歳空港のホテルにチェックインして、近郊の散策など、滞在最終日を有意義に過ごしました。なお、修了式は学内で執り行われ、引率教員を含む参加者全員のひとりひとりに修了証ならびにバッジが手渡されました。

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濃霧の中の工場見学

第6日目は、滞在中の数々の体験や多くの思い出を胸に、新千歳空港より大韓民国インチョン空港経由にて、タイ王国チェンマイへの帰国の途に就きました。

最後に、本プログラムにおける、特に数多くの学生を招へいするための旅費および滞在費は、他のプログラムではほとんど見受けられない、類い稀な助成であり、趣旨に沿った、大きな特長と申せましょう。この度の多大なご高配に対しまして、篤く謝意を申し上げるとともに、引き続き、ご支援を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。