2018年度活動レポート(一般公募コース)第025号
インド国スリ・ラマサミー・メモリアル大学と静岡大学の研究交流の推進拡大
静岡大学教授 早川泰弘さんからの報告
静岡大学とインド国スリ・ラマサミー・メモリアル大学(SRM大学)は大学間協定と博士ダブルデグリー協定を締結しています。両大学の教員、研究者、学生の交流をさらに促進するために、平成27年度、平成28年度、平成29年度に引き続き、平成30年7月22日(日)から7月29日(日)の8日間、さくらサイエンスプログラムを利用して学生10名(学部生3名、博士7名)とJayaram Archana先生を招へいしました。
7月22日(日)
正午に静岡大学浜松キャンパスに到着、早川が日程や注意事項などのオリエンテーションを行いました。
7月23日(月)
JST国際連携アドバイザー(前インド代表)の西川裕治氏に静岡大学を訪問していただき、来日したインド人11名及び静岡大学に在籍しているインド人10名と直接懇談をしていただきました。また、ナノデバイス評価センターを学生と一緒に見学していただきました。さらに、教職員対象にJSTのプログラムを紹介していただきました。午後は、鈴木・脇谷研究室でセラミックナノ材料合成技術と測定装置の説明を受け、博士課程学生の公聴会見学を行いました。
7月24日(火)
猪川研究室で表面プラズモンアンテナに関する研究成果の紹介と装置見学、高柳記念未来技術創造館で高柳健次郎先生が開発したテレビジョンシステムの歴史と装置、静岡大学における最近のイメージング研究の成果を見学しました。池田研究室で熱電材料の開発、三村電子工学研究所長との懇談、間瀬研究室でナノバブル利用材料合成技術、下村研究室で表面分析装置、齋藤研究室で流体その場観察実験について説明を受けました。
7月25日(水)
学生ワークショップを開催しました。SRM大学学生10名と静岡大学学生13名の計23名が研究発表を行ないました。研究内容は、太陽電池、熱電材料、非線形光学材料、ガスセンサー、燃料電池、触媒、バイオイメージングなどに関するもので、学生たちと教員による活発な意見討論が行われました。
7月26日(木)
竜ヶ岩洞の鍾乳洞見学、NHK大河ドラマで放映した”女城主景虎”ゆかりの寺、方広寺を見学し、歴史の一旦に触れました。午後は、スズキ歴史館を訪問し、自動二論や自動車開発の歴史や生産方法を学びました。
7月27日(金)
立岡研究室でシリサイドナノワイヤ材料、川田工学部長からバイオイメージング測定など、工学部の活動内容について紹介を受けました。原創造技術大学院長(博士課程)から博士課程の紹介と窒化ガリウム系ナノ結晶合成について、国際交流センターのライアン先生から静岡大学の国際交流活動について説明、井上研究室でカーボンナノ結晶合成について説明を受けました。
7月28日(土)
早川・志村研究室で半導体結晶成長に関する宇宙実験や対応電池、光触媒、熱電、バイオイメージング材料合成に関する説明を受け、報告書を作成しました。
以上にように、今年度も多くの研究室を訪問し、直接教員から研究内容の説明を受け、質疑をしました。さらに学生によるワークショップで両大学の学生による活発な討論を行いました。引率で来日されたJ.Archana先生や学生からもたいへん好評でした。
来日した学生の中には10月から研究交流生として静岡大学に滞在する学生4名もあり、来年静岡大学の博士課程に入学したいとの希望をもつ学生もおりました。来日した学生にとってたいへん有効な経験になったと思います。さくらサイエンスプログラムの支援をいただき、学生交流の他に国際共同研究もさらに促進できると考えられます。
Jayaram Archana先生の感想
This exchange programme is really nice one for the foreign students to visit Japan. They came to know the culture and the environment .In this programme the students had visited many laboratories. The professor had introduced about their research area and the students of their laboratory demonstrated about the equipment and the measurements. The students had learned about the new research area and its basic concepts. It will help them in future projects. The discussion with international affairs had helped them to know how to apply for their higher studies and what are the eligibility criteria. This stimulated the students to apply Shizuoka University.