2018年度 活動レポート 第14号:東京理科大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第014号

インドのプネー大学と光触媒の共同研究を実施(2年度目)

東京理科大学研究推進機構総合研究院 光触媒国際研究センター
教授 寺島千晶さんからの報告

6月10日から6月30日までの3週間、さくらサイエンスプログラムの支援により、インドのプネー大学から教員2名とポスドク2名、大学院生2名、学部生1名の計7名が東京理科大学野田キャンパスにある光触媒国際研究センターに滞在して共同研究を行いました。本招へいプログラムは光触媒の基本的な知識から応用範囲を理解してもらうとともに、研究手法を習得してもらうことを目的といたしました。また、日本の最先端の科学技術や文化に触れる機会を積極的に提供し、その素晴らしさを実感してもらうことも心がけました。

来校初日には藤嶋昭先生をはじめとする光触媒センター関係者の方々とインドグループとともに交流を深めるべく、インドカレー屋さんで昼食会を行いました。翌日、インドの先生方Prof. Gosavi Suresh Wamangir先生とAssist. Prof. Latthe Sanjay Subhashさんより講演会を行っていただきました。様々な光触媒材料の紹介を通した超親水性現象と撥水材料による超撥水性について分かりやすく話してくださいました。この講演を通して本学学生も普段研究で用いている材料の今後の展望を明確に意識することができ、研究に対する意欲もあがったようです。

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インドの先生方の講演会の様子

翌々日からインドグループと本学学生が協力し積極的に研究活動に取り組みました。実験は2つのグループに分かれ、1つのグループではXPSを用いて粉末のサンプルの成分分析を行いました。他方のグループでは大理石への光触媒コーティングを見据え、予備実験としてガラス基板への光触媒のコーティングを行いました。

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本学学生とインドグループによる共同実験の様子

研究の合間には、浅草や科学技術館へ見学にでかけ、日本の文化や科学技術について学ぶ機会を得ることができました。浅草では古くから伝わる日本の伝統を体験してもらいました。また、科学技術館では現代から近未来の科学技術や産業技術に、大いに刺激を受けていました。本学学生も日本の伝統やこれから訪れる未来について、改めて客観的に見つめる良い機会となりました。

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科学技術館にて

休日には、日本の文化や伝統を知ってもらいたいという気持ちから、世界遺産でもある日光東照宮を訪れました。極彩色の彫刻や金箔で飾られた陽明門に大いに感銘を受けていました。本プログラムを通して互いに交流を深めることで日本の文化に関心を持ってもらえました。

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世界遺産 日光東照宮にて

今回のプログラムを通して、プネー大学との人的交流をより深めることができました。インドの優秀な先生方や学生と交流を持てたことは、日本の学生に大きな刺激となり貴重な経験となりました。このような機会を作っていただきました、さくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。