2018年度 活動レポート 第2号:三重大学

2018年度活動レポート(一般公募コース)第002号

チェンマイ大学看護学部の学生が科学技術に基づく医学・看護学教育を体験

三重大学医学部看護学科からの報告

今回、私どもは、さくらサイエンスプログラム科学技術体験コースとして、「科学技術に基づく医学・看護学教育の大学と地域医療現場の双方での体験」をテーマに、2018年5月17日から24日まで、タイ、チェンマイ大学看護学部から7名(3年生6名と引率教員1名)を招へいし、三重大学医学部看護学科を起点に以下のように展開、双方に有益な経験を重ねることができました。

学内では、まず、三重大学医学部附属病院のスキルズラボ(Mie University Institute of Technical Skill Education: MiT)を訪問しました。MiTは、先進科学技術を駆使したシミュレーション機器を多数設置して、多様な学習コースを用意しています。本学の学生や附属病院の職員の医学・看護学教育に継続的に貢献してきました。今回、前年同様、さまざまなコースを体験してもらうとともに、事前に本学での解剖実習見学を組み入れ、フィジカル・アセスメントへの効果的な知見を得る感覚を持つことができました。さらに、附属病院看護部の協力のもと、タイとの共同研究を推進している看護師との交流、院内の先進諸施設の見学ができました。

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スキルズラボ(Mie University Institute of Technical Skill Education: MiT)

本学は、環境先進性を誇っています。平成19年11月に全学部同時にISO14001認証取得、その後も認証を維持しています。学内の環境・情報科学館の見学を通して、チェンマイ大学の一行にもこの取り組みを理解してもらうことができました。

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環境・情報科学館にて

学外では、5月18日に、津市の三重大学から、バスで紀伊半島を南下、世界遺産である熊野古道を紹介しながら、公立紀南病院を訪問しました。同院では、本学と連携して各種IT機器を活用した地域医療支援の医学・看護学研修の実践を見学しました。さらに、東南海地震への対策として、院内・地域での災害医療の取り組みを、同院内科の森本真之助医師から英語による講義を受けました。このあと、2011年9月に紀伊半島大水害で甚大な被害を受けた紀宝町浅里地区を訪問しました。同地区は、日本の里 百選のひとつに指定されていて、災害から7年、元の美しさを取り戻しています。今回、地域住民から当時の状況とその後の復興対応を直接聞く機会も得ました。

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紀宝町浅里地区での地域住民との議論。後方は飛雪の滝

19日には、第21回 国際福祉健康産業展 ウェルフェア2018を見学しました。愛知県名古屋市のポートメッセなごやで、毎年、この時期に開催される国際的な福祉・健康関連の展覧会です。本年もホンダの装着型ロボット機器について、開発者から英語での解説を受け、体験することができました。

20日には、三重県の歴史と文化を学習するため県立博物館を、本学学生とともに見学しました。展示内容を館長から英語での説明を受け、標本への作業にも触れることができました。博物館のあと、看護学科棟の中庭で、両大学の学生と教員でお好み焼き作りを楽しみ、文化と歴史の国際的な経験を深める日曜日となりました。

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標本に触れて(三重県立博物館)

このような交流を通じて、日本への興味を高めたチェンマイ大学看護学部のある卒業生から、三重大学への留学について打診を受けたところです。

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三重県立博物館にて