さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第15号
さくらサイエンスハイスクールプログラム第4グループ
インド、ミャンマー、台湾の高校生が来日中!
第3グループグループの高校生が無事に帰国し、5月21日、入れ替わりで第4グループ(インド、ミャンマー、台湾)の高校生と引率者、合計109名が来日しました。
5月22日(プログラム第1日目)は、2グループに分かれ、A班は芝浦工業大学、B班はJFEスチール東日本製鉄所(千葉地区)を、それぞれ訪問しました。
B班(ミャンマー(高校生30名+引率者6名)、台湾(高校生15名+引率者3名))は「海ほたる」を経由し、昼過ぎにJFEスチール東日本製鉄所(千葉地区)に到着しました。
JFEスチール千葉地区は、1951年、戦後初めての鉄鋼一貫の臨海製鉄所として建設され、その敷地面積は756万平方メートル、東京ディズニーランド10個分という、とてつもなく広大なスケールの工場です。
まず、西原利和見学センター長の解説とDVDにて、工場の概要や製造プロセスについて学んだ後、全員がヘルメットと軍手、そしてトランシーバーを受け取り、完全防備の姿でバスに乗り込みました。
バスがゲート内に侵入すると、想像はるかに超えたの壮大なスケール感に圧倒されます。
原料となる石炭を積み上げた巨大な黒い山、同じく鉄鉱石の茶色い山、石灰石の白い山、赤褐色の超巨大な鉄鋼の建造物、そして鉄鋼を運搬するためのレール、その別世界のような町並みに目を奪われているうちに、バスは現在稼働中の第6溶鉱炉前へ到着しました。
「溶鉱炉は、一度稼働させると、その役目を終えるときまで決して止めることはできない。なぜなら、止めることによって温度が下がることによって鉄が固まってしまうと、溶鉱炉そのものを壊さない限り取り出すことができなくなってしまう」という、衝撃的な説明を聞きながら、1600度の高温で溶けたオレンジ色の鉄が勢いよく流れ出る様子を目の当たりにし、一同から歓声が上がりました。
次に向かったのは、熱間熱延工場です。ここは、バスから降りて実際に工場内に入って見学させてもらいました。 工場内に一歩足を踏み入れると、まるでサウナの様な熱気です。
そこで、レーンの上を猛スピードで通過するオレンジ色の羊羹のような巨大な鉄の塊を追いかけ、全員、レーンと平行に敷かれた約600メートルにも渡る通路を移動しました。
オレンジ色の巨大な鉄の塊は、時折水を噴射されながら、その形状を次第に長く薄く変化させていきます。その様子はまさしく迫力満点。
最先端技術によって最終的にロール状に巻かれた状態に成形されまでの工程(ホットローリング)は、まさに涙が出るほど感動的でした。
そのすべてを、最後まで息をのんで見つめた一同は、「溶鉱炉、銑鉄の技術は人類にとって革新的な大発明!」という西原見学センター長の言葉に深くうなずき、JFEスチール東日本製鉄所(千葉地区)を後にしました。
初日ということで、ちょっぴり緊張ぎみ?とてもシャイな印象のミャンマー、台湾の高校生たちですが、カメラを向けると、皆にっこり微笑んでくれました。