さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第12号
さくらサイエンスハイスクールプログラム第3グループ
サレジオ高等専門学校を訪問
5月17日(水)、来日中の第3グループのうち、フィリピンの高校生たち(25人、引率者含む)が、サレジオ高等専門学校(東京都町田市)を訪問しました。同校創立者のドン・ボスコ氏はフィリピンでも著名な司祭で、学校の紹介の中には、創立母体のサレジオ修道会や、ドンボスコ司祭について詳細な説明がありました。
日本語のレッスンを国語科の村田先生から英語で受けたあと、日本の古典文化である狂言を学ぶことになりました。指導は同校英語科の教師でもある狂言師の野島伸仁先生でした。ご自身が美しい狂言の舞と唄を披露されたあと、フィリピンの高校生たちにも1人づつ扇を渡し、舞の指導をしてくださいました。先生に倣って舞えるように高校生たちは真剣な顔で、また楽しそうに稽古を受けました。
ランチのあと、キャンパスツアーとなりました。近代的で洗練されたサレジオ高専のキャンパスをフィリピンの高校生たちは興味深げに巡りました。隣接の幼稚園では可愛らしい日本の幼稚園児と交流する時間があり、高校生たちは目をほころばせて園児とコミュニケーションを取ろうとしていました。
また、各学科の教室も訪れ、授業や研究の真っ最中である高専生の様子を垣間見ることができました。サイエンス高校に所属するフィリピンの高校生たちは、日本の同世代の理系生徒の様子が新鮮に映ったようで、積極的に質問したり、使用中のPCモニターをのぞき込んだりしていました。
この日最後のプログラムは、男子(剣道)と女子(着付)に分かれて行いました。男子は1人づつ剣道の防具に身を包み、凜々しく、剣道部顧問の先生の指導に従い、竹刀を振ったり、板の間で正座して瞑想に挑戦しました。
一方、女子は着付の先生について、自分で浴衣を着るレッスンを受けました。最初に自分の好きな浴衣を選び、先生に言われた通りに怖々と帯を締めていき、最後に帯がきちんと結べたときには皆大喜びでした。その後、男子と女子は剣道場で合流し、別人のようなお互いの姿を不思議そうに眺めたり冷やかしたりしながら、スマホで大撮影大会となりました。
サレジオ高専で温かく歓迎していただき、フィリピンの高校生は色々な思い出を胸に宿舎へと戻っていきました。