2017年度 活動レポート 第439号:長岡技術科学大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第439号

摩耗を考慮したフレッティング疲労強度の予測手法構築

長岡技術科学大学からの報告

長岡技術科学大学では、トゥンフセインオンマレーシア大学より2名を招へいして2月11日から2月25日までの間に共同研究活動を実施しました。

接触部で発生するフレッティング疲労強度に対し、摩耗を考慮することで、長期間使用時の接触面の損傷や接触圧力の変化を考慮できる高精度の予測手法を開発することを目指した共同研究を実施しました。2年目である今回の招へいにおいては、フレッティング疲労試験における力学的条件を検討し、摩耗を考慮すべき条件を明らかにし、接触部の表面改質・皮膜などの処理がフレッティング疲労強度向上に及ぼす影響を実験・解析を駆使して解明するための実験を行いました。

摩耗発生挙動に関して表面処理・皮膜による摩耗低減効果の実験と結果検討を行うとともに、フレッティング疲労試験を実施しました。そして、皮膜導入による摩擦係数の低減効果と、皮膜はく離による摩耗の増加の影響について、実験結果を用いて討論を実施しました。終了時には成果報告とそのディスカッションも行い、活発な討論が交わされました。

写真1
フレッティング疲労試験片の準備
写真2
疲労試験中の摩擦と摩耗の観察

滞在期間中に、共同研究活動のみならず日本人学生や本学留学生との交流も積極的に行われました。学生との交流会では、お互いの興味や文化など様々な点について英語での会話でコミュニケーションをとっており、日本人学生にとっても大変良い刺激となりました。そして。同時期に訪問していたタイなど別の国の留学生とも共同で作業を行うなど、本人にとっても大変貴重な機会となったとの感想が得られました。

滞在期間は14日間と短期間ではありましたが、濃密な実験と討論が行われ、参加者は大変満足しているようでした。帰国後の共同研究活動についても打ち合わせが行われ、今後も共同研究を進めていくため交流をより活発にしたいとの思いがより強くなりました。

写真3
日本人学生との交流
写真4
修了証の授与