2017年度活動レポート(一般公募コース)第416号
KIT Bio Tech × IT Spring School 2018を開講しました
京都工芸繊維大学からの報告
平成30年2月27日(火)~3月8日(木)の間、京都工芸繊維大学分子化学系 亀井加恵子教授と情報工学・人間科学系 福澤理行准教授が中心となり、「KIT Bio Tech × IT Spring School 2018」を実施しました。
本プログラムには、「さくらサイエンスプログラム」の支援を受けたベトナム・カンボジア・ラオスの3か国5大学からの学生10名、および京都工芸繊維大学の学生7名が参加しました。参加者は、それぞれの専門分野によりバイオとITの2つのグループに分かれ、特別講義の受講やワークショップでの課題に取り組みました。
バイオグループでは、本学が世界に誇るショウジョウバエを用いた実験や、亀井教授が約20年間にわたりベトナムをはじめとする東南アジア諸国と共同研究を行う、「天然物による細菌制御に関する研究」など3つの実験に取り組んだほか、受入学生は、自国の大学にはない精密機器の使用方法等を本学学生から学びました。
ITグループでは、福澤准教授より、「ワイヤレスIoTデバイスを用いたダッシュボードのプロトタイピング」という課題を与えられ、参加学生は2人1組となって共同製作に取り組みました。最終日には合同報告会が開催され、バイオグループは3つのグループに分かれてそれぞれ1つの実験について、結果を報告しました。ITグループは、人や物の動きを感知するセンサーの機能を活用し、労働者の作業効率のデータ化、物の運搬状況を遠隔監視するなど、ユニークなシステムを提案しました。
参加者の大半にとっては、はじめての日本訪問であったため、期間中は、学業面だけでなく、日本の社会や文化を紹介する機会も設けられました。株式会社明治や株式会社島津製作所といった有名企業の工場を訪問し、参加者からは「精密で丁寧な工程は想像どおりだった」という感想がありました。また、和菓子作りも体験し、参加者は、古都・京都の伝統文化を味わい、楽しみました。
日本を含めた4か国の参加者が集う場では、言語・国籍を超えたつながりが生まれ、最終日には別れを惜しむ声が多く聞かれました。また、本学の教育プログラムに惹かれ、将来の大学院入学を希望する学生もいました。サポーターとしてプログラムに参加した日本人学生にとっても海外留学等を志す契機となる経験になり、全参加者にとって非常に有意義な10日間のプログラムとなりました。
※招へい者内訳:
国立ホーチミン理科大学(ベトナム):学生2名、
カント大学(ベトナム)学生2名、
王立プノンペン大学(カンボジア)学生2名・教員1名、
キリロム工科大学(カンボジア)学生2名、
ラオス国立大学(ラオス)学生2名・教員1名