2017年度活動レポート(一般公募コース)第410号
ベトナムの医学生が糖尿病合併症の最新治療と糖尿病研究を学ぶ
大阪医科大学からの報告
平成30年3月4日(日)~3月12日(月)の日程で、ベトナム国家大学ハノイ校医学薬学部より医学部6年生6名と教員2名を招へいし、「糖尿病最先端医療に関する参加型プログラム」を実施しました。
このプログラムでは、ベトナムで急速に増加しているⅡ型糖尿病の合併症治療について、本学が行っている糖尿病合併症の最新治療と糖尿病研究の2つの柱をたてて、大学での講義だけでなく、病院での実習や医療機器メーカーでの見学実習を行いました。また、学生だけではなく、教員との交流も図ることによって、次世代の糖尿病治療、研究の人材育成を行うことを目的としました。
3月4日(日)~3月6日(火)と3月9日(金)は、本学医学部で我が国の糖尿病の現状と最新の研究の講義を受け、双方の国の糖尿病の違いや治療について、活発に意見交換を行いました。また、最新のオペ室での腎移植手術の見学やシャント手術の映像をみながらの検討会を行いました。
3月7日(水)は、糖尿病・生活習慣病センターを持つ清恵会病院での研修を行いました。糖尿病教育を患者さんと一緒に受講し、フットケアを見学した際には、糖尿病治療でのフットケアの重要性について理解を深めました。
3月8日(木)と3月9日午後(金)は、ベトナムの病院で使用されている透析機器を扱う医療機器メーカーで機器についても学びを深めました。
3月10日(土)は、予防という観点から本学の健康科学クリニックで人間ドックの研修を行い、ベトナムの人間ドックとの違いや予防医療の大切さについて学びました。
また、プログラム最終日には神戸青少年科学館を見学しました。短い期間のプログラムでしたが、大阪医科大学での講義や研修、学外の病院、施設での見学を通して、日本で行われている医療や教育、研究のすばらしさを実感してもらえたと思います。プログラムに参加した学生からは大学院での留学希望も聞かれました。本プログラムでは、糖尿病の治療と研究について学生だけでなく、教員も参加してもらったことで、両国の糖尿病治療や予防について共同研究の立ち上げにもつながりました。協定校との交流を深める機会を作っていただいたさくらサイエンスプログラムに心よりお礼申し上げます。