2017年度活動レポート(一般公募コース)第383号
タジキスタンの若手研究者が先端機能性材料開発のための電子状態シミュレーションを学ぶ
早稲田大学からの報告
2017年12月12日から20日の9日間、タジキスタン共和国のAcademy of ScienceおよびTajik National Universityから12名(ポスドク1名と博士後期課程に在学中の学生が11名)がさくらサイエンスプログラムによる研修に参加しました。
タジキスタンと日本との間に直行便が運航されていないため、参加者は前日の12月11日にタジキスタンの首都、ドゥシャンベを出発し、遠回りにはなりますが、最も便数の多いモスクワ経由にて12日に成田空港に到着しました。長旅になりましたが、成田空港で対面した際には、そのような疲れも見せず、日本滞在を楽しみにしている表情を見ることができました。
2日目から、いよいよ研修です。今回の研修では、計算機を用いたシミュレーションが中心となっているため、まずは、計算機の組み立て、OS、ソフトのインストールにチャレンジしました。
3日目からは、計算機シミュレーションを始めました。今回の研修では、第一原理計算を用いた先端機能性材料の電子状態解析を体験することが目標です。そのために、使用するソフトウェア(WIEN2k)の使い方の習得を目指して、一連の実習を進めていきます。3日間の実習を終えた後、早稲田大学院生が各自の研究を英語で発表しました。参加者の興味に応じて早稲田大学院生とグループを作り、グループごとにテーマを決めて、土日の間、早稲田大学院生と協力してグループワークを進めました。
18日に太田有基幹理工学研究科長からのさくらサイエンスプログラム修了証の授与式が行われ、その後、基幹理工学研究科執行部主催で懇談会を行いました。その後、今回の研修の集大成として、グループワークで行ったシミュレーション結果の発表会を行いました。バックグラウンドが異なる参加者もいましたが、短期間でありながら、予想を上回るレベルの高い内容をまとめていました。
終了後、送別会を実施しました。発表会で緊張していた参加者たちも、リラックスして、またグループワークを共に行った早稲田の学生たちと、肩を組んで写真を撮ったり大変盛り上がっていました。 翌日、国立科学博物館を見学に行き、リラックスした表情で楽しんでいるようでした。
最終日の20日は、早朝の出発でしたが、予定通りに9日間滞在した早稲田大学ゲストハウスから成田空港へ向かい、無事出国いたしました。
このような形でのタジキスタンから日本への一行訪問は初めてのようで、タジキスタンでは大きな注目を集めており、新聞やTV、インターネット上で報道されております。それらの報道を含めて、今回の研修をまとめたホームページを独自に公開しておりますので、それらの詳細につきましては以下ホームページもご覧ください。
http://www.cms.sci.waseda.ac.jp/sakura2017-j.html