2017年度活動レポート(一般公募コース)第364号
インドの高校生が再生可能エネルギー技術を体験
足利工業大学からの報告
平成29年2月25日から3月5日までの9日間、インド・デリー市の高校、シヴ・ナダル・スクール・ノイダより9名の学生を招へいし、足利工業大学(栃木県・足利市)にて“エネルギーと繊維産業の町Ashikagaで再生可能エネルギーを最新の教材により体感する”をテーマにプログラムを実施しました。
本プログラムは、再生可能エネルギーに高い関心を持つ優秀な高校生を招へいし、第一線で活躍する研究者の指導により同分野に対する理解を深めることを目的とするものです。
2月25日
朝、成田に到着。バスで足利市へ移動、市内を散策し、国宝・鑁阿寺、足利学校等市内の文化遺産を見学しました。その後、末武義崇副学長(プログラム実施責任者)主催の夕食会に出席し、教職員との交流を深めました。
2月26日
開講式・オリエンテーションの後、牛山泉特任教授(本学理事長)による再生可能エネルギー全般に関する講義を受けました。
午後は、安藤康高教授による、太陽電池の製作を通して太陽からエネルギーを得る仕組みを体験するワークショップを行いました。その後のウエルカムパーティでは、本学教職員や学生との懇親を深めました。
2月27日
飯野光政助教による、風力発電機の製作を通して風からエネルギーを得る仕組みを体感するワークショップを行いました。招へい者は、風洞で勢いよく回る風車が電力を生み出す様に高い関心を示していました。
2月28日
午前中は、本学内「風と光の広場」に展示される種々の風車を見学し、その後、足利市内の古民家で藍染体験をしました。招へい者は、生地の絞り方によって染模様がさまざまに変化する様子に驚いていました。
午後は、足利市内の織物産業遺産の見学、書道体験をしました。招へい者は、漢字に高い関心を示し、自ら書きたい漢字を調べ、熱心に取り組んでいました。
3月1日
出井努講師による、水撃ポンプの製作を通じた、水からエネルギーを得る仕組みを体感するワークショップを行いました。講師やTAの指導を受けながら水撃ポンプの製作に熱心に取り組んでいました。
3月2日
午前中は、桐生市内の織物産業遺産施設を見学し、午後は水力発電施設(ダム)等を見学しました。招へい者は、機織の実演、ダム内で稼働する大型タービンに高い関心を示し、施設の職員に熱心に質問していました。その後、閉校式において修了証書を授与し、本学におけるプログラムは終了しました。
3月3日
1日ホームステイを実施。地域の日本人家族との交流を通じ日本・インド相互の文化理解を深めました。
3月4日
足利市でのプログラムを終えた招へい者は東京へ出発。到着後、科学未来館を見学しました。招へい者は最先端の科学技術を集めた展示物に高い関心を示し、特にASIMOのデモンストレーションを食い入るように見つめていました。その後、渋谷、秋葉原等の都内各所を電車で移動。東京の人の多さとともに交通システムの正確性に驚いていました。
翌日、成田へ移動、「素晴らしい体験をした。」との言葉を残し、インドへ帰国しました。
実施後のアンケートでは、招へい者全員が再来日を強く希望していました。また、再生可能エネルギー研究水準の高さ、日本人のホスピタリティに感動したとの感想が多くみられました。
最後、本プログラムの実施にあたり、ホストファミリーの皆様、各訪問先の皆様、さくらサイエンスプログラムに心より感謝申し上げます。