2017年度活動レポート(一般公募コース)第310号
アジアの優秀な次世代リーダーが感染症学の最新知見に触れる
国際医療研究センターからの報告
2018年1月16日(火)から1月24日(水)までの9日間、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、タイのマヒドン大学、ベトナムのバクマイ病院、フィリピンのフィリピン大学マニラ校、インドネシアのスリランティサロッソ病院からそれぞれ2名ずつを国立国際医療研究センターに招へいし、研修を行うとともに交流を深めました。
講義の様子
前半は新興・再興感染症、薬剤耐性、検疫などの感染症領域について、後半は国際共同治験、プロジェクトマネジメント、モニタリングなど臨床試験に関する講義を受けました。各国の招へい者は感染症領域または臨床試験の専門性を有しているため、各講義中には活発な議論が行われました。
当センターでの講義の合間には、製薬会社(第一三共株式会社)と先端生命医科学研究所を訪問し、施設見学をしました。創薬のための研究現場では、多くの質問が飛び交いました。また先端生命医科学研究所においては最先端の再生医療に関する講義を受け、施設を見学することができたため、招へい者たちも大変強い興味を示していました。
週末には日本科学未来館、国立科学博物館を訪問し、日本の科学技術に触れました。その後は浅草を訪問して日本の伝統、歴史を体感することができました。少し忙しいスケジュールでしたが、各国の招へい者たち、日本人スタッフの親睦もより深まりました。
現在各国で問題になっている感染症のトピックについて各国毎に発表し、今後どのような研究を行う必要があるか話し合いました。重複している問題点、その国独自の問題点など様々でしたが、抱えている同じ問題点については、今後の共同研究の必要性を皆で再認識しました。
各国の招へい者たちからは、講義、ディスカッション、施設見学、文化体験を通し、大変有意義な研修であったとの評価を得ました。さくらサイエンスプログラムで構築した関係性を生かし、今後さらに連携を進めていきたいと考えます。
最後に、このような機会を与えて頂いたさくらサイエンスプログラム、プログラムにご協力いただいた全ての関係者、施設に心より感謝申し上げます。