2017年度 活動レポート 第301号:九州大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第301号

上海交通大学軽合金精密成型国家研究センターとの国際共同研究

九州大学工学研究院からの報告

九州大学工学研究院では、2017年11月12日~21日までの10日間、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、「高強度マグネシウム合金の疲労と材料科学に関する国際共同研究」を実施しました。本プログラムの実施にあたり、世界最大級マグネシウム合金開発センターである、上海交通大学軽合金精密成型国家研究センター(National Engineering Research Center of Light Alloy Net Forming)から優秀な若手研究者と大学院生を招待し、高強度マグネシウム合金の疲労に関する共同研究交流を行いました。

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九州大学伊都キャンパスにて集合写真

招へい者は九州大学の最先端講義をシリーズで受講し、その場観察を通して疲労き裂損傷の精密観測法や破面解析技術、疲労寿命の高精度予測に関する研修を行いました。

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「金属材料の破壊を解析するための
新しい4D評価技術」講義
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「超高圧水素ガス環境中における
bcc/fcc金属の疲労強度」講義
 

また、低炭素社会を実現するための九州大学水素材料先端科学研究センター(HYDROGENIUS)やアジアで屈指な超顕微解析研究センターなど学内最先端研究開発施設を見学し、研究交流を行いました。

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水素材料先端科学研究センター見学
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超顕微解析研究センター見学
 

7日目に日本科学未来館を見学し、三つのテーマ「地球環境生命」、「未来社会と暮し」、「最先端技術と地球環境生命」について調査し、見学終了後には各自が学んだことや考えたことについて意見交換を行いました。人類社会の存続やさらなる発展について、科学者としてどのように貢献すべきかをより真剣に考えられるようになったようです。

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「日本科学みらい館」見学
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「生命らしさ」に感動
 

日本人学生も交えたショートプレゼンやグループディスカッションを行い、日本人の若手研究者や大学院生と直接に国際交流を行う機会を設けており、九州大学工学府から世界で活躍できる科学者を輩出し続けるための最先端工学科学教育の在り方、および優秀な人材の日本留学を促進するための国際連携について活発な意見交換を行いました。

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日中青年研究交流発表会の様子

福岡市近隣の北九州市を訪れ、安川電機や新日鉄住金八幡製鉄所など日本が世界に誇る著名なグローバル大企業を見学し、北九州環境ミュージアムでは過去に公害問題を克服した同市の歴史を学びました。さらには、福岡県内の歴史文化財等を見学したり、豊かな自然環境を保っている太宰府市や糸島市を訪れ、日本人の古来からの自然観に触れる機会となりました。

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新日鉄住金八幡製鉄所見学
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安川電機中間事業所見学
 

10日間という非常に短い期間でしたが、本プログラムを通して最先端の共同研究を実施することは招へい者に大きな刺激となり、また、様々な角度から日本の文化歴史をも知っていただくことができ、とても充実した交流の機会となったようです。本プログラムで学んだことを、今後の彼らの研究へと活かしていただき、国際共同研究の更なる進展に繋がることを期待しています。

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修了証書を手に微笑む記念写真