2017年度 活動レポート 第288号:朝日大学

2017年度活動レポート(一般公募コース)第288号

持続可能な歯科医療提供体制の確立を目指して

朝日大学からの報告

平成29年11月19日から26日まで、朝日大学歯学部歯学科(在・岐阜県瑞穂市)は「さくらサイエンスプログラム」の支援を受け、中国国内の歯科教育のパイオニア的役割を果たしている北京大学口腔医学院から大学院生3名、学部学生6名及び教員1名を受け入れ、研修を実施しました。

研修では、講義の受講、附属病院・歯科診療所・医療機器企業・在宅診療等の視察を行い、高齢化先進国である日本の歯科診療を紹介することで、中国でも早晩必要とされる高齢者医療という課題について共に学びました。また、学生同士の交流や在日中国大使館等の訪問を通じて、日中友好を深めました。

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本学正面玄関にて

以下で、活動の一部をご紹介します。

1.講義受講 ~超高齢化社会である日本の現状を学ぶ~

研修3日目に、歯学部口腔外科学分野(高齢者・有病者歯科学担当)の髙井良招教授による「Super aging society in Japan(日本の超高齢化社会)」の講義を受講。

戦後から今日に至るまでの日本の人口分布図の変遷や超高齢社会に直面している歯科診療の現状に関するプレゼンを聞き、近い将来、中国でも対応が必要となる高齢化社会への具体的な課題・対策等を共に考え、闊達な議論を交えました。

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講義受講の様子

2.在宅訪問診療を視察 ~老人ホームでの診療に同行~

本学附属病院 包括支援歯科医療センターとの連携の下、在宅訪問診療に同行し、瑞穂市の住宅型有料老人ホーム「らんか穂積」、本巣市の特別養護老人ホーム「ほたるの里」の2施設で、施設利用者への摂食嚥下リハビリや口腔ケアを施す環境・仕組みを視察しました。

中国では人手不足等様々な要因から、日本の在宅訪問診療のようなシステムは確立されておらず、今回、高齢者の口腔ケア・健康寿命を延ばす歯科治療を患者目線で行っている取り組みを知り、研修生達は大変な感銘を受けておりました。施設では、中国での滞在経験のある利用者と中国語で会話を弾ませるなど、思わぬ交流にも喜んでいました。

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老人ホームでの歯科診療の現場を視察

3.在日中国大使館を表敬訪問 ~日中友好を深める~

東京では、宮田淳理事長と共に在日中国大使館を訪れ、呉 松(Wu Song)一等書記官(科学技術担当)と会談しました。研修生達は、訪問歯科診療という卓越した医療形態に感銘を受けたこと、教員や学生の歓待に感動したことなど研修の感想を述べ、呉 一等書記官は、日中学生間の国際交流が一層発展していくことへの期待を寄せられました。

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在日中国大使館にて会談

4.日本科学未来館を視察を視察 ~技術革新の歴史と未来を探訪~

研修7日目には、日本科学未来館を視察を見学。地球レベルの観測データが探索可能な「ジオスコープ」や、印刷による技術革新の歴史に関する展示等を興味深く視察しました。

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ジオスコープの展示を見学
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印刷技術の発展の歴史を学ぶ
 

最後に、研修生の感想(抜粋)を紹介します。

・日本の医療・介護の面での真面目さ、人間性が非常に印象深かったです。歯科治療の先進的な理念を学びました。

・日本では、高齢者の歯の健康が重要視されていることを強く認識しました。

・日中両国の若者の友好への期待を感じました。

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研修生10名にさくらサイエンスプログラム修了証及びバッジを授与

この度の研修に際し、多大なるご支援を賜りました「さくらサイエンスプログラム」のご関係者皆様に心より御礼申し上げます。