2017年度活動レポート(一般公募コース)第279号
首都大学東京生命科学専攻の大学院生が企画した日韓科学技術交流
首都大学東京からの報告
さくらサイエンスプログラムで、11月19日から25日まで、ソウル市立大学生命科学専攻から大学院生5名、大学生5名、教員1名を首都大学東京理工学研究科生命科学専攻に招待しました。
本プログラムでは、首都大学東京生命科学専攻の大学院生からなる学生企画委員がほぼ全ての企画の立案、実施を行いました。
スケジュールは以下の通りです。
11月19日 | 首都大学東京到着 |
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11月20日 | 研究室に分かれて研究、welcome party |
11月21日 | 研究室に分かれて研究 |
11月22日 | 研究室に分かれて研究、TMU-UOSバイオカンファレンス |
11月23日 | 都内視察 |
11月24日 | 帰国 |
首都大学東京の学生企画委員の感想から抜粋します。
● UOSの学部生、大学院生を企画者という立場から迎え入れた。多彩なプログラムで使用する言語は全て英語。参加学生にとっては密度の濃い7日間となった。互いに母国言語を使用せずにコミュニケーションをとるため、招待側の積極的なアプローチが求められそれに応じて能力も互いに高まる事業になったことは間違えないと感じている。
学生とのコミュニケーションを通じて、日本製品への関心の高さに驚いた。日本にいると、他国の日本への評価は断片的になりがちである。実際に他国から来た人々とコミュニケーションをとることで、日本を知ることにつながることを実感した。自国への視野の広がりは、今後様々な場面において生きると思うので、貴重な経験を積むことができた
● ソウル大学の学生が滞在していた6日間については、非常に有意義な日々であった。お互いの母国語ではない英語でコミュニケーションをとることの楽しさを学べた。「英語を学ぶ」ことを目的とした国際交流は経験があったが、本企画のような、研究の能力を上げることを目的とした国際交流は初めてであった。英語をコミュニケーションツールとして使い、他国の学生と意思疎通ができたことに喜びを感じた。また、韓国の文化を知るきっかけになったことや、逆に日本の文化をより知ることに繋がったことは、本企画の成功を表していると考える。
各研究室で受け入れた学生の感想からの抜粋です
● 初日の研究紹介では、専門用語がなかなか出なかったり用語の説明に苦戦したりと、英語で伝えることの難しさを痛感した。しかし双方がネイティブではないため、理解できなかったことについては気兼ねなく質問し合うことができ、努力をすればある程度会話できることも学んだ。
● 韓国と日本は地理的に近いこともあり、自然・文化について共通している要素もある。その一方で、それぞれの風土に合わせた独自性も併せ持っている。科学という共通の学問体系においては、その背景的情報として世界の様々なことを知る必要があるだろうし、研究によって新たに明らかになることもあるだろう。国際交流を通じて、広い視野を持って真摯に科学と向き合っていく重要性を感じさせられた。
● 私たちの研究室には現在留学生がいないので、普段英語で研究の話や実験指導をすることがなかった。そのため、何気なく使っていた言葉でも英単語がわからないなど、今回UOSの学生を受け入れたことで気づいたことが多く、とても勉強になった。また、韓国での普段の生活も知ることができ、よい経験になった。