2017年度活動レポート(一般公募コース)第251号
関西大学で学ぶ、ブータンのより良い明日を実現するための技術
関西大学からの報告
平成29年12月21日から27日まで、12大学の連合体であるブータン王立大学(Royal University of Bhutan、以下RUB)のジグメ・ナムゲル工科大学(Jigme Namgyel Engineering College、以下JNEC)の学生10名と引率教員1名が来日しました。
ヒマラヤ山中にあるブータン王国では、物流システムが整備されておらず、そのために産業振興が困難であるという問題を抱えています。一方で、JNECのHP(http://www.jnec.edu.bt/)のバナーには、”Technology towards Better Tomorrow”とあり、近代化へ向けた工学の寄与に向けた意気込みが感じられます。
そこで、「ブータンのより良い明日を実現するために、JNECで学ぶことをどのように活用したいか」というテーマで最終日にプレゼンテーションを課し、物流に関与する自動車や鉄道、インフラ整備のための建設機械を中心とした見学についてのガイダンスをしました。
受入れ機関である関西大学の図書館の見学では、説明担当者が驚くほど熱心に興味のある資料に手を伸ばしていました。工学系の研究室などの見学では、設備や研究内容の違いなどについて熱心に質問をしていました。
男性は“ゴ”、女性は“キラ”と呼ばれる民族衣装を纏い、伝統芸能などを披露した後、日本人学生などと交流をして相互の文化交流を行いました。
受入れ機関である関西大学の元教員で、現在JNECの教員として活動している緒方正則先生も同行され、ブータン帰国後に情報共有できるように、JNEC学生と共に熱心に見学されていました。
ワカサキワールド、ダイハツ・モビリティワールド、京都鉄道博物館などを見学して、間近に自動車・オートバイ・鉄道技術の進歩とその変遷を確認し、それぞれの専門の視点から熱心に質問をしていました。
身近なインフラ整備として、道路建設が盛んにおこなわれているブータン王国ですので、建設機械は最も目にする機会が多い機械です。過去に、RUB副学長やJNEC学長も見学されたことのあるコマツ大阪工場の見学では、大きな建設機械が製造されていく様子を熱心に見学していました。
企業や大学が最新の研究内容を展示しているナレッジキャピタルでは、最新技術に触れることで未来の生活の変化を変える科学技術の力を再認識しているようで、それぞれの”Better Tomorrow“に思いを馳せているようでした。
最終日には、ガイダンス時に課せられたテーマについてのプレゼンテーションを各自行い、ブータン帰国後の勉学への意欲を高めて、プログラムを終了しました。