2017年度活動レポート(一般公募コース)第250号
インドの若者に富山の魅力を伝える交流プログラム
富山県総合政策局国際課からの報告
平成29年11月5日~11日の7日間、富山県と協力・交流に関する覚書を締結しているインド・アンドラプラデシュ州にあるアンドラ大学とアチャラ・ナガージュナ大学から、13名の教授と学生が富山県に来県し、富山大学での模擬講義や研究室見学、富山県内の企業訪問などのプログラムに参加しました。学生たちは、生命工学や薬学を専攻している大学院生と学部生で、全員今回が初来日でした。
11月6日
午前中に富山県庁を訪問し、総合政策局長を表敬訪問しました。午後は富山県薬事研究所を訪問し、製剤開発や創薬研究の支援を行うラボを視察しました。薬学部の学生たちは大変興味を持った様子で、担当者に多くの質問をしていました。
11月7日
終日富山大学を訪問し、工学部での模擬講義(研究紹介)の受講や研究室見学を行いました。模擬講義は、バイオ医薬品の設計・開発、バイオセンサや医薬品作用評価装置の開発、新しい製剤技術に関するものでした。講義や見学の際、学生たちは大変熱心に多くの専門的な質問を行ったため、富山大学の教授陣も驚いた様子でした。夜は大学生協で懇親会を行い、学生や教授と親睦を深めました。
11月8日
午前中は富山県の製薬会社を訪問し、工場や物流システムを視察しました。午後は富山県工業技術センターを訪問し、富山県のものづくり技術を支える試験研究設備を視察しました。
11月9日
午前中は富山県を代表する観光地である立山を視察しました。学生らは生まれて初めて見る雪に大変感激していた様子でした。午後は富山県に生産拠点を持つYKK(株)の産業観光施設であるYKKセンターパークを視察しました。
11月10日
午前中は富山県を代表する鋳物メーカーである(株)能作を訪問し、工場見学と鋳物製作体験を行いました。午後は世界文化遺産に登録されている五箇山合掌造り集落を視察しました。
- プログラムに感銘を受け、自分の研究に対するモチベーションが高まりました。
- 今回のプログラムは、日本人の親切心や規律、仕事への献身などの日本文化を理解するのにとても有益でした。日本は「進歩したテクノロジーと優しい心を持つ偉大な国」です。
- 科学や技術、文化など様々な分野でたくさんの経験ができました。日本でいつか自分の研究を行いたいと思います。
- 今回の訪問は本当に素晴らしいものでした。日本の文化、規律、時間の正確さ、技術や研究の進歩の度合いがとても好きです。自分のキャリアを日本で形成したいと思います。
参加者のうち複数の学生が、富山県や日本に留学したいという希望を持っており、プログラム終了後、富山県職員や富山大学の教授等に対し、メールやフェイスブック等で留学について相談をしてきたことは、さくらサイエンスプログラムの趣旨に沿う大変嬉しい成果だと考えています。今回できた人的な絆を絶やすことなく、今後も両大学の教授や学生と様々な形で交流を続けたいと考えています。